x, y が実数であるとき、以下の (1) から (4) の命題について、それぞれ「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」「必要条件でも十分条件でもない」のうち、どれに当てはまるかを答える。 (1) 「$x > 0$ かつ $y > 0$」は「$x + y > 0$ かつ $xy > 0$」であるための 9 (2) 「$x > 1$ かつ $y > 1$」は「$x + y > 2$ または $x + y < -2$」であるための 10 (3) 「$|x + y| = 0$」は「$|x| + |y| = 0$」であるための 11 (4) 「$y \ge -x$」は「$y \ge x^2$」であるための 12 選択肢: ① 必要十分条件である ② 必要条件であるが、十分条件ではない ③ 十分条件であるが、必要条件ではない ④ 必要条件でも十分条件でもない

代数学命題必要条件十分条件不等式絶対値
2025/7/14

1. 問題の内容

x, y が実数であるとき、以下の (1) から (4) の命題について、それぞれ「必要条件」「十分条件」「必要十分条件」「必要条件でも十分条件でもない」のうち、どれに当てはまるかを答える。
(1) 「x>0x > 0 かつ y>0y > 0」は「x+y>0x + y > 0 かつ xy>0xy > 0」であるための 9
(2) 「x>1x > 1 かつ y>1y > 1」は「x+y>2x + y > 2 または x+y<2x + y < -2」であるための 10
(3) 「x+y=0|x + y| = 0」は「x+y=0|x| + |y| = 0」であるための 11
(4) 「yxy \ge -x」は「yx2y \ge x^2」であるための 12
選択肢:
① 必要十分条件である
② 必要条件であるが、十分条件ではない
③ 十分条件であるが、必要条件ではない
④ 必要条件でも十分条件でもない

2. 解き方の手順

(1) 「x>0x > 0 かつ y>0y > 0\Rightarrowx+y>0x + y > 0 かつ xy>0xy > 0
x>0x > 0 かつ y>0y > 0 ならば、x+y>0x + y > 0 かつ xy>0xy > 0 は明らかに成り立つ。
x+y>0x + y > 0 かつ xy>0xy > 0\Rightarrowx>0x > 0 かつ y>0y > 0
x+y>0x + y > 0 かつ xy>0xy > 0 ならば、xxyy は同符号であり、x+y>0x + y > 0 なので、x>0x > 0 かつ y>0y > 0 である。
したがって、「x>0x > 0 かつ y>0y > 0」は「x+y>0x + y > 0 かつ xy>0xy > 0」であるための必要十分条件である。
(2) 「x>1x > 1 かつ y>1y > 1\Rightarrowx+y>2x + y > 2 または x+y<2x + y < -2
x>1x > 1 かつ y>1y > 1 ならば、x+y>2x + y > 2 は成り立つ。
x+y>2x + y > 2 または x+y<2x + y < -2\Rightarrowx>1x > 1 かつ y>1y > 1
例えば、x=3x = 3, y=0y = 0 のとき、x+y=3>2x + y = 3 > 2 だが、y>1y > 1 ではない。したがって、十分条件ではない。
x>1x > 1 かつ y>1y > 1 ならば、x+y>2x + y > 2。よって、x+y>2x + y > 2 または x+y<2x + y < -2 は成り立つので、必要条件である。
したがって、「x>1x > 1 かつ y>1y > 1」は「x+y>2x + y > 2 または x+y<2x + y < -2」であるための必要条件であるが、十分条件ではない。
(3) 「x+y=0|x + y| = 0\Rightarrowx+y=0|x| + |y| = 0
x+y=0|x + y| = 0 ならば x+y=0x + y = 0、すなわち x=yx = -y。このとき、x+y=y+y=2y|x| + |y| = |-y| + |y| = 2|y|
したがって、x+y=0|x + y| = 0x+y=0|x| + |y| = 0 であるための十分条件ではない。
x+y=0|x| + |y| = 0\Rightarrowx+y=0|x + y| = 0
x+y=0|x| + |y| = 0 ならば、x=0|x| = 0 かつ y=0|y| = 0 であるから、x=0x = 0 かつ y=0y = 0
したがって、x+y=0x + y = 0、すなわち x+y=0|x + y| = 0
よって、「x+y=0|x + y| = 0」は「x+y=0|x| + |y| = 0」であるための必要条件である。
x+y=0|x + y| = 0」は「x+y=0|x| + |y| = 0」であるための必要条件であるが、十分条件ではない。
(4)「yxy \ge -x\Rightarrowyx2y \ge x^2
yxy \ge -x ならば yx2y \ge x^2 は必ずしも成り立たない。例:x=2,y=0x=2, y=0 のとき、yxy \ge -x すなわち 020 \ge -2 は成り立つが、yx2y \ge x^2 すなわち 040 \ge 4 は成り立たない。
したがって、yxy \ge -xyx2y \ge x^2 であるための十分条件ではない。
yx2y \ge x^2\Rightarrowyxy \ge -x
yx2y \ge x^2 ならば yxy \ge -x は必ずしも成り立たない。例:x=2,y=0x=-2, y=0 のとき、yx2y \ge x^2 すなわち 040 \ge 4 は成り立たないので、そもそもこの矢印は考えなくてよい。
一方、yx2y \ge x^2 ならば、y0y \ge 0。また、xx の値によっては x>x2-x > x^2 となる場合がある。x=1x=-1 のとき x=1>x2=1-x = 1 > x^2 = 1 は成り立たない。しかし、x=0.5x = -0.5 ならば x=0.5-x = 0.5 かつ x2=0.25x^2 = 0.25 なので、yx2y \ge x^2 ならば yxy \ge -x とは限らない。例えば、x=2,y=4x=2, y=4 のとき、yx2y \ge x^2 は成り立つが、yxy \ge -x424 \ge -2 でありこれも成り立つ。
よって、yx2y \ge x^2yxy \ge -x であるための必要条件でも十分条件でもない。

3. 最終的な答え

9: ①
10: ②
11: ②
12: ④

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