与えられた5x5行列の行列式を計算する問題です。行列は以下の通りです。 $\begin{vmatrix} 2 & -1 & 1 & 0 & 0 \\ -2 & 0 & 1 & -3 & -1 \\ 0 & -1 & 2 & 0 & 2 \\ -2 & 0 & 2 & 0 & 1 \\ -1 & 0 & -2 & 0 & 3 \end{vmatrix}$

代数学行列式線形代数余因子展開
2025/7/18

1. 問題の内容

与えられた5x5行列の行列式を計算する問題です。行列は以下の通りです。
$\begin{vmatrix}
2 & -1 & 1 & 0 & 0 \\
-2 & 0 & 1 & -3 & -1 \\
0 & -1 & 2 & 0 & 2 \\
-2 & 0 & 2 & 0 & 1 \\
-1 & 0 & -2 & 0 & 3
\end{vmatrix}$

2. 解き方の手順

行列式を計算するために、まず第4列に注目します。第4列はほとんどが0なので、第4列に関して余因子展開を行うと、計算が簡単になります。
行列式をDとすると、
D=0C14+(3)C24+0C34+0C44+0C54D = 0 \cdot C_{14} + (-3) \cdot C_{24} + 0 \cdot C_{34} + 0 \cdot C_{44} + 0 \cdot C_{54}
ここで、CijC_{ij}は(i, j)成分の余因子です。
したがって、
D=3C24D = -3 \cdot C_{24}
C24C_{24}は、元の行列から第2行と第4列を取り除いた4x4行列の行列式に(-1)^(2+4) = 1をかけたものです。
つまり、
$C_{24} = \begin{vmatrix}
2 & -1 & 1 & 0 \\
0 & -1 & 2 & 2 \\
-2 & 0 & 2 & 1 \\
-1 & 0 & -2 & 3
\end{vmatrix}$
次に、この4x4行列の第2列に注目すると、1つの非ゼロ要素のみを持つため、第2列に関して余因子展開を行います。
$C_{24} = (-1) \cdot (-1)^{1+2} \cdot \begin{vmatrix}
0 & 2 & 2 \\
-2 & 2 & 1 \\
-1 & -2 & 3
\end{vmatrix} + (-1) \cdot (-1)^{2+2} \cdot \begin{vmatrix}
2 & 1 & 0 \\
-2 & 2 & 1 \\
-1 & -2 & 3
\end{vmatrix}$
したがって、
$C_{24} = \begin{vmatrix}
0 & 2 & 2 \\
-2 & 2 & 1 \\
-1 & -2 & 3
\end{vmatrix} + \begin{vmatrix}
2 & 1 & 0 \\
-2 & 2 & 1 \\
-1 & -2 & 3
\end{vmatrix}$
最初の3x3行列の行列式は、
0(6(2))2(6(1))+2(4(2))=0+10+12=220(6-(-2)) - 2(-6-(-1)) + 2(4-(-2)) = 0 + 10 + 12 = 22
2番目の3x3行列の行列式は、
2(6(2))1(6(1))+0(4(2))=16+5+0=212(6-(-2)) - 1(-6-(-1)) + 0(4-(-2)) = 16 + 5 + 0 = 21
したがって、
C24=22+21=43C_{24} = 22 + 21 = 43
元の行列式Dは、
D=3C24=343=129D = -3 \cdot C_{24} = -3 \cdot 43 = -129

3. 最終的な答え

-129

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