問題4の(1)と(2)を解きます。 (1) $A$は2次正方行列、$f(x) = Ax$とする。$f(x_1), f(x_2)$が一次独立ならば、$x_1, x_2$も一次独立であることを示す。 (2) $A$は2次正方行列、$f(x) = Ax$, $\text{Ker} A = \{0\}$とする。$x_1, x_2$が一次独立ならば、$f(x_1), f(x_2)$も一次独立であることを示す。

代数学線形代数行列一次独立線形写像カーネル
2025/7/18

1. 問題の内容

問題4の(1)と(2)を解きます。
(1) AAは2次正方行列、f(x)=Axf(x) = Axとする。f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)が一次独立ならば、x1,x2x_1, x_2も一次独立であることを示す。
(2) AAは2次正方行列、f(x)=Axf(x) = Ax, KerA={0}\text{Ker} A = \{0\}とする。x1,x2x_1, x_2が一次独立ならば、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)も一次独立であることを示す。

2. 解き方の手順

(1) 対偶を証明します。つまり、x1,x2x_1, x_2が一次従属ならば、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)も一次従属であることを示します。
x1,x2x_1, x_2が一次従属であると仮定すると、あるスカラーc0c \neq 0が存在して、x2=cx1x_2 = cx_1と書けます。
このとき、f(x2)=f(cx1)=cf(x1)f(x_2) = f(cx_1) = c f(x_1) となります。
したがって、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)も一次従属です。
なぜなら、f(x2)cf(x1)=0f(x_2) - c f(x_1) = 0であり、係数が両方ゼロではないからです。
よって、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)が一次独立ならば、x1,x2x_1, x_2も一次独立です。
(2) x1,x2x_1, x_2が一次独立であるとします。f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)が一次従属であると仮定して矛盾を導きます。
もしf(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)が一次従属なら、あるスカラーc1,c2c_1, c_2 (c1,c2c_1, c_2は両方ともゼロではない)が存在して、c1f(x1)+c2f(x2)=0c_1 f(x_1) + c_2 f(x_2) = 0となります。
これは、c1Ax1+c2Ax2=A(c1x1+c2x2)=0c_1 A x_1 + c_2 A x_2 = A (c_1 x_1 + c_2 x_2) = 0 と同じです。
KerA={0}\text{Ker} A = \{0\}なので、Av=0A v = 0 ならば v=0v = 0です。
したがって、c1x1+c2x2=0c_1 x_1 + c_2 x_2 = 0となります。
しかし、x1,x2x_1, x_2は一次独立なので、c1=c2=0c_1 = c_2 = 0でなければなりません。
これは、c1,c2c_1, c_2は両方ともゼロではないという仮定に矛盾します。
したがって、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)は一次独立です。

3. 最終的な答え

(1) f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)が一次独立ならば、x1,x2x_1, x_2も一次独立である。
(2) KerA={0}\text{Ker} A = \{0\}のとき、x1,x2x_1, x_2が一次独立ならば、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2)も一次独立である。

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