A は 2 次正方行列であり、線形写像 $f(x) = Ax$ が与えられている。 (1) $f(x_1), f(x_2)$ が一次独立ならば、$x_1, x_2$ も一次独立であることを示す。 (2) $Ker A = \{0\}$ とする。このとき、$x_1, x_2$ が一次独立ならば、$f(x_1), f(x_2)$ も一次独立であることを示す。

代数学線形代数線形写像一次独立行列Ker A
2025/7/18

1. 問題の内容

A は 2 次正方行列であり、線形写像 f(x)=Axf(x) = Ax が与えられている。
(1) f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) が一次独立ならば、x1,x2x_1, x_2 も一次独立であることを示す。
(2) KerA={0}Ker A = \{0\} とする。このとき、x1,x2x_1, x_2 が一次独立ならば、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) も一次独立であることを示す。

2. 解き方の手順

(1) 対偶を証明する。つまり、x1,x2x_1, x_2 が一次従属ならば、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) が一次従属であることを示す。
x1,x2x_1, x_2 が一次従属であるとする。すると、あるスカラー c1,c2c_1, c_2 (ただし、少なくとも一方は 0 でない) が存在して、
c1x1+c2x2=0c_1x_1 + c_2x_2 = 0
が成り立つ。
両辺に AA をかけると、
A(c1x1+c2x2)=A0A(c_1x_1 + c_2x_2) = A0
c1Ax1+c2Ax2=0c_1Ax_1 + c_2Ax_2 = 0
c1f(x1)+c2f(x2)=0c_1f(x_1) + c_2f(x_2) = 0
c1,c2c_1, c_2 の少なくとも一方は 0 でないので、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) は一次従属である。よって、対偶が証明されたので、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) が一次独立ならば、x1,x2x_1, x_2 も一次独立である。
(2) c1f(x1)+c2f(x2)=0c_1f(x_1) + c_2f(x_2) = 0 と仮定する。
c1Ax1+c2Ax2=0c_1Ax_1 + c_2Ax_2 = 0
A(c1x1+c2x2)=0A(c_1x_1 + c_2x_2) = 0
c1x1+c2x2c_1x_1 + c_2x_2AA の Kernel に属する。
KerA={0}Ker A = \{0\} より、c1x1+c2x2=0c_1x_1 + c_2x_2 = 0
x1,x2x_1, x_2 は一次独立なので、c1=c2=0c_1 = c_2 = 0 でなければならない。
したがって、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) は一次独立である。

3. 最終的な答え

(1) f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) が一次独立ならば、x1,x2x_1, x_2 も一次独立である。(証明済み)
(2) x1,x2x_1, x_2 が一次独立ならば、f(x1),f(x2)f(x_1), f(x_2) も一次独立である。(証明済み)

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