与えられた式 $dz = \nabla f \cdot dr$ が何を示しているかを説明する問題です。

解析学多変数関数全微分勾配ベクトル偏微分内積
2025/7/15

1. 問題の内容

与えられた式 dz=fdrdz = \nabla f \cdot dr が何を示しているかを説明する問題です。

2. 解き方の手順

dzdz は関数 ff の全微分を表します。
f\nabla fff の勾配ベクトルを表し、その成分は各変数に関する偏微分です。
drdr は微小変位ベクトルを表します。
したがって、dz=fdrdz = \nabla f \cdot dr は、微小変位 drdr における関数 ff の変化 dzdz が、勾配ベクトル f\nabla f と変位ベクトル drdr の内積で与えられることを示しています。
具体的には、多変数関数 f(x,y,z,...)f(x, y, z, ...) があるとき、その全微分 dfdf は次のように表されます。
df=fxdx+fydy+fzdz+...df = \frac{\partial f}{\partial x}dx + \frac{\partial f}{\partial y}dy + \frac{\partial f}{\partial z}dz + ...
ここで、f=(fx,fy,fz,...)\nabla f = (\frac{\partial f}{\partial x}, \frac{\partial f}{\partial y}, \frac{\partial f}{\partial z}, ...) および dr=(dx,dy,dz,...)dr = (dx, dy, dz, ...) であるから、
df=fdrdf = \nabla f \cdot dr となります。

3. 最終的な答え

dz=fdrdz = \nabla f \cdot dr は、微小変位 drdr における関数 ff の変化(全微分)dzdz が、関数 ff の勾配ベクトル f\nabla f と変位ベクトル drdr の内積で与えられることを示しています。つまり、ff の勾配方向へ drdr だけ進むと、ff は最も大きく増加し、dzdzはその増加量を示します。

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