$xyz$空間において、点$C(0, 2, 2)$を中心とする球面$x^2+(y-2)^2+(z-2)^2=1$と点$A(0, 0, 3)$がある。 球面上の点$P$と点$A$を通る直線が$xy$平面と交わるとき、その交点を$Q(a, b, 0)$とする。 (1) 点$C$を通る直線が直線$AQ$と垂直に交わるとき、その交点を$H$とする。 $\vec{AH} = k\vec{AQ}$を満たす実数$k$を$a$, $b$で表せ。 (2) (1)で求めた点$H$について、線分$CH$の長さを$a$, $b$で表せ。 (3) 点$P$が球面上を動くとき、点$Q$の存在範囲を式で表し、$xy$平面上に図示せよ。

幾何学空間図形球面ベクトル直線平面存在範囲
2025/7/15

1. 問題の内容

xyzxyz空間において、点C(0,2,2)C(0, 2, 2)を中心とする球面x2+(y2)2+(z2)2=1x^2+(y-2)^2+(z-2)^2=1と点A(0,0,3)A(0, 0, 3)がある。 球面上の点PPと点AAを通る直線がxyxy平面と交わるとき、その交点をQ(a,b,0)Q(a, b, 0)とする。
(1) 点CCを通る直線が直線AQAQと垂直に交わるとき、その交点をHHとする。 AH=kAQ\vec{AH} = k\vec{AQ}を満たす実数kkaa, bbで表せ。
(2) (1)で求めた点HHについて、線分CHCHの長さをaa, bbで表せ。
(3) 点PPが球面上を動くとき、点QQの存在範囲を式で表し、xyxy平面上に図示せよ。

2. 解き方の手順

(1)
AQ=(a,b,3)\vec{AQ} = (a, b, -3)
点Hは直線AQ上にあるので、H=(ka,kb,33k)H = (ka, kb, 3-3k)と表せる。
CH=(ka,kb2,13k)\vec{CH} = (ka, kb-2, 1-3k)
CHAQ=0\vec{CH} \cdot \vec{AQ} = 0なので、
ka2+b(kb2)3(13k)=0ka^2 + b(kb-2) -3(1-3k) = 0
ka2+kb22b3+9k=0ka^2 + kb^2 -2b -3 + 9k = 0
k(a2+b2+9)=2b+3k(a^2 + b^2 + 9) = 2b + 3
k=2b+3a2+b2+9k = \frac{2b+3}{a^2+b^2+9}
(2)
H=(ka,kb,33k)H = (ka, kb, 3-3k)より、
CH=(ka,kb2,13k)\vec{CH} = (ka, kb-2, 1-3k)
CH2=(ka)2+(kb2)2+(13k)2=k2a2+k2b24kb+4+16k+9k2CH^2 = (ka)^2 + (kb-2)^2 + (1-3k)^2 = k^2a^2 + k^2b^2 -4kb + 4 + 1 -6k + 9k^2
=k2(a2+b2+9)4kb6k+5= k^2(a^2 + b^2 + 9) -4kb -6k + 5
k=2b+3a2+b2+9k = \frac{2b+3}{a^2+b^2+9}を代入して
CH2=(2b+3a2+b2+9)2(a2+b2+9)4b(2b+3a2+b2+9)6(2b+3a2+b2+9)+5CH^2 = (\frac{2b+3}{a^2+b^2+9})^2 (a^2 + b^2 + 9) -4b(\frac{2b+3}{a^2+b^2+9}) -6(\frac{2b+3}{a^2+b^2+9}) + 5
=(2b+3)2a2+b2+98b2+12ba2+b2+912b+18a2+b2+9+5= \frac{(2b+3)^2}{a^2+b^2+9} - \frac{8b^2+12b}{a^2+b^2+9} - \frac{12b+18}{a^2+b^2+9} + 5
=4b2+12b+98b212b12b18a2+b2+9+5=4b212b9a2+b2+9+5=4b212b9+5a2+5b2+45a2+b2+9=5a2+b212b+36a2+b2+9= \frac{4b^2 + 12b + 9 -8b^2 -12b -12b -18}{a^2+b^2+9} + 5 = \frac{-4b^2 -12b -9}{a^2+b^2+9} + 5 = \frac{-4b^2 -12b -9 + 5a^2 + 5b^2 + 45}{a^2+b^2+9} = \frac{5a^2 + b^2 - 12b + 36}{a^2+b^2+9}
CH=5a2+b212b+36a2+b2+9CH = \sqrt{\frac{5a^2 + b^2 - 12b + 36}{a^2+b^2+9}}
(3)
点Pは球面上にあるので、P=(x,y,z)P = (x, y, z)とおくと、x2+(y2)2+(z2)2=1x^2 + (y-2)^2 + (z-2)^2 = 1を満たす。
直線APの方程式は、x0a0=y0b0=z303\frac{x-0}{a-0} = \frac{y-0}{b-0} = \frac{z-3}{0-3}となる。
x=abyx = \frac{a}{b}y, z=33ybz = 3 - 3\frac{y}{b}. これらを球面の方程式に代入すると、
(aby)2+(y2)2+(33yb2)2=1(\frac{a}{b}y)^2 + (y-2)^2 + (3-3\frac{y}{b}-2)^2 = 1
a2b2y2+y24y+4+(13yb)2=1\frac{a^2}{b^2}y^2 + y^2 -4y + 4 + (1-\frac{3y}{b})^2 = 1
a2b2y2+y24y+4+16yb+9y2b2=1\frac{a^2}{b^2}y^2 + y^2 -4y + 4 + 1 - \frac{6y}{b} + \frac{9y^2}{b^2} = 1
(a2b2+1+9b2)y2(4+6b)y+4=0(\frac{a^2}{b^2} + 1 + \frac{9}{b^2})y^2 - (4+\frac{6}{b})y + 4 = 0
(a2+b2+9b2)y2(4b+6b)y+4=0(\frac{a^2+b^2+9}{b^2})y^2 - (\frac{4b+6}{b})y + 4 = 0
(a2+b2+9)y2b(4b+6)y+4b2=0(a^2+b^2+9)y^2 - b(4b+6)y + 4b^2 = 0
この2次方程式が実数解を持つためには、判別式が0以上である必要がある。
D=b2(4b+6)24(a2+b2+9)(4b2)0D = b^2(4b+6)^2 - 4(a^2+b^2+9)(4b^2) \ge 0
b2(16b2+48b+36)16b2(a2+b2+9)0b^2(16b^2 + 48b + 36) - 16b^2(a^2+b^2+9) \ge 0
16b4+48b3+36b216a2b216b4144b2016b^4 + 48b^3 + 36b^2 - 16a^2b^2 - 16b^4 - 144b^2 \ge 0
48b3108b216a2b2048b^3 - 108b^2 - 16a^2b^2 \ge 0
12b2(4b943a2)012b^2(4b - 9 - \frac{4}{3}a^2) \ge 0
4b943a204b - 9 - \frac{4}{3}a^2 \ge 0
4b43a2+94b \ge \frac{4}{3}a^2 + 9
b13a2+94b \ge \frac{1}{3}a^2 + \frac{9}{4}

3. 最終的な答え

(1) k=2b+3a2+b2+9k = \frac{2b+3}{a^2+b^2+9}
(2) CH=5a2+b212b+36a2+b2+9CH = \sqrt{\frac{5a^2 + b^2 - 12b + 36}{a^2+b^2+9}}
(3) b13a2+94b \ge \frac{1}{3}a^2 + \frac{9}{4}

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