確率変数に関する問題がいくつかあります。具体的には、以下の問題について答えます。 * 確率変数 $X$ の確率分布が与えられたとき、期待値、分散、標準偏差を求める。 * 確率変数 $X$ に対して $Y = 2X + 1$ と定めるとき、$Y$ の期待値、分散、標準偏差を求める。 * 確率変数 $X$ が二項分布 $B(6, \frac{1}{3})$ に従うとき、期待値と標準偏差を求める。 * 母平均80, 母標準偏差10の母集団から、大きさ100の無作為標本を復元抽出するとき、標本平均の期待値と標準偏差を求める。

確率論・統計学確率変数期待値分散標準偏差確率分布二項分布標本平均
2025/7/15

1. 問題の内容

確率変数に関する問題がいくつかあります。具体的には、以下の問題について答えます。
* 確率変数 XX の確率分布が与えられたとき、期待値、分散、標準偏差を求める。
* 確率変数 XX に対して Y=2X+1Y = 2X + 1 と定めるとき、YY の期待値、分散、標準偏差を求める。
* 確率変数 XX が二項分布 B(6,13)B(6, \frac{1}{3}) に従うとき、期待値と標準偏差を求める。
* 母平均80, 母標準偏差10の母集団から、大きさ100の無作為標本を復元抽出するとき、標本平均の期待値と標準偏差を求める。

2. 解き方の手順

2. 確率変数 $X$ の確率分布が与えられたとき、期待値、分散、標準偏差を求める。

E(X)=xipiE(X) = \sum x_i p_i
V(X)=E(X2)E(X)2=xi2piE(X)2V(X) = E(X^2) - E(X)^2 = \sum x_i^2 p_i - E(X)^2
SD(X)=V(X)SD(X) = \sqrt{V(X)}
確率分布は以下の通りです。
X | 1 | 2 | 3
------- | -------- | -------- | --------
P | 3/10 | 2/10 | 5/10
E(X)=1310+2210+3510=3+4+1510=2210=2.2E(X) = 1 \cdot \frac{3}{10} + 2 \cdot \frac{2}{10} + 3 \cdot \frac{5}{10} = \frac{3 + 4 + 15}{10} = \frac{22}{10} = 2.2
E(X2)=12310+22210+32510=3+8+4510=5610=5.6E(X^2) = 1^2 \cdot \frac{3}{10} + 2^2 \cdot \frac{2}{10} + 3^2 \cdot \frac{5}{10} = \frac{3 + 8 + 45}{10} = \frac{56}{10} = 5.6
V(X)=E(X2)E(X)2=5.62.22=5.64.84=0.76V(X) = E(X^2) - E(X)^2 = 5.6 - 2.2^2 = 5.6 - 4.84 = 0.76
SD(X)=V(X)=0.760.8718SD(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{0.76} \approx 0.8718

3. 確率変数 $X$ に対して $Y = 2X + 1$ と定めるとき、$Y$ の期待値、分散、標準偏差を求める。

E(Y)=E(2X+1)=2E(X)+1E(Y) = E(2X + 1) = 2E(X) + 1
V(Y)=V(2X+1)=22V(X)=4V(X)V(Y) = V(2X + 1) = 2^2 V(X) = 4V(X)
SD(Y)=V(Y)=4V(X)=2SD(X)SD(Y) = \sqrt{V(Y)} = \sqrt{4V(X)} = 2SD(X)
E(Y)=22.2+1=4.4+1=5.4E(Y) = 2 \cdot 2.2 + 1 = 4.4 + 1 = 5.4
V(Y)=40.76=3.04V(Y) = 4 \cdot 0.76 = 3.04
SD(Y)=20.76=20.87181.7436SD(Y) = 2 \cdot \sqrt{0.76} = 2 \cdot 0.8718 \approx 1.7436

4. 確率変数 $X$ が二項分布 $B(6, \frac{1}{3})$ に従うとき、期待値と標準偏差を求める。

E(X)=npE(X) = np
V(X)=np(1p)V(X) = np(1 - p)
SD(X)=V(X)=np(1p)SD(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{np(1-p)}
n=6,p=13n = 6, p = \frac{1}{3}
E(X)=613=2E(X) = 6 \cdot \frac{1}{3} = 2
V(X)=61323=129=43V(X) = 6 \cdot \frac{1}{3} \cdot \frac{2}{3} = \frac{12}{9} = \frac{4}{3}
SD(X)=43=23=2331.1547SD(X) = \sqrt{\frac{4}{3}} = \frac{2}{\sqrt{3}} = \frac{2\sqrt{3}}{3} \approx 1.1547

5. 母平均80, 母標準偏差10の母集団から、大きさ100の無作為標本を復元抽出するとき、標本平均の期待値と標準偏差を求める。

E(Xˉ)=μE(\bar{X}) = \mu
SD(Xˉ)=σnSD(\bar{X}) = \frac{\sigma}{\sqrt{n}}
μ=80,σ=10,n=100\mu = 80, \sigma = 10, n = 100
E(Xˉ)=80E(\bar{X}) = 80
SD(Xˉ)=10100=1010=1SD(\bar{X}) = \frac{10}{\sqrt{100}} = \frac{10}{10} = 1

3. 最終的な答え

2. (1) 2.2

(2) 0.76
(3) 0.8718

3. (1) 5.4

(2) 3.04
(3) 1.7436

4. (1) 2

(2) 1.1547

5. (1) 80

(2) 1

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