1から $a$ までの自然数が書かれたカードが各数に対して1枚ずつ合計 $a$ 枚ある。この中から同時に2枚を取り、小さい方を $X$, 大きい方を $Y$ とする。 (1) $a=10$ のとき、$X=2$ かつ $Y=4$ となる確率と、$Y=4$ となる確率を求める。 (2) 自然数 $b, c$ が $1 \le b < c \le a$ を満たすとき、$Y=c$ となる確率を求め、条件 $Y=c$ のもとで $X=b$ となる条件付き確率を求める。

確率論・統計学確率条件付き確率組み合わせ
2025/7/22

1. 問題の内容

1から aa までの自然数が書かれたカードが各数に対して1枚ずつ合計 aa 枚ある。この中から同時に2枚を取り、小さい方を XX, 大きい方を YY とする。
(1) a=10a=10 のとき、X=2X=2 かつ Y=4Y=4 となる確率と、Y=4Y=4 となる確率を求める。
(2) 自然数 b,cb, c1b<ca1 \le b < c \le a を満たすとき、Y=cY=c となる確率を求め、条件 Y=cY=c のもとで X=bX=b となる条件付き確率を求める。

2. 解き方の手順

(1)
まず、a=10a=10 のとき、カードは1から10まである。2枚のカードの選び方は全部で 10C2=10×92×1=45{}_{10}C_2 = \frac{10 \times 9}{2 \times 1} = 45 通りある。
X=2X=2 かつ Y=4Y=4 となるのは、カードが2と4のときなので、その確率は 145\frac{1}{45} となる。
Y=4Y=4 となるのは、2枚のカードのうち大きい方が4のときなので、小さい方は1, 2, 3のいずれかである。したがって、(1, 4), (2, 4), (3, 4) の3通りがある。よって、Y=4Y=4 となる確率は 345=115\frac{3}{45} = \frac{1}{15} となる。
(2)
Y=cY=c となるのは、2枚のカードのうち大きい方が cc のときなので、小さい方は1から c1c-1 までのいずれかである。小さい方の選び方は c1c-1 通りある。2枚のカードの選び方は全部で aC2=a(a1)2{}_{a}C_2 = \frac{a(a-1)}{2} 通りある。したがって、Y=cY=c となる確率は c1aC2=c1a(a1)2=2(c1)a(a1)\frac{c-1}{{}_{a}C_2} = \frac{c-1}{\frac{a(a-1)}{2}} = \frac{2(c-1)}{a(a-1)} となる。
Y=cY=c のもとで X=bX=b となる条件付き確率は、
P(X=bY=c)=P(X=b かつ Y=c)P(Y=c)P(X=b | Y=c) = \frac{P(X=b \text{ かつ } Y=c)}{P(Y=c)}
X=bX=b かつ Y=cY=c となるのは、カードが bbcc のときなので、確率は 1aC2=2a(a1)\frac{1}{{}_{a}C_2} = \frac{2}{a(a-1)} である。
よって、
P(X=bY=c)=2a(a1)2(c1)a(a1)=1c1P(X=b | Y=c) = \frac{\frac{2}{a(a-1)}}{\frac{2(c-1)}{a(a-1)}} = \frac{1}{c-1} となる。

3. 最終的な答え

(1) X=2X=2 かつ Y=4Y=4 となる確率は 145\frac{1}{45}
Y=4Y=4 となる確率は 115\frac{1}{15}
(2) Y=cY=c となる確率は 2(c1)a(a1)\frac{2(c-1)}{a(a-1)}
Y=cY=c のもとで X=bX=b となる条件付き確率は 1c1\frac{1}{c-1}

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