正規母集団から抽出された4つのデータ(3, 9, 11, 17)が与えられたとき、以下の値を計算する問題です。 (1) 標本平均 $\bar{x}$ (2) 標本分散 $s^2$ (3) 標本標準偏差 $s$ (4) 母分散を$\sigma^2$としたときの $W = \frac{(n-1)s^2}{\sigma^2}$の値。また、このWが従う$\chi^2$分布の自由度。

確率論・統計学標本平均標本分散標本標準偏差カイ二乗分布統計的推測
2025/7/22

1. 問題の内容

正規母集団から抽出された4つのデータ(3, 9, 11, 17)が与えられたとき、以下の値を計算する問題です。
(1) 標本平均 xˉ\bar{x}
(2) 標本分散 s2s^2
(3) 標本標準偏差 ss
(4) 母分散をσ2\sigma^2としたときの W=(n1)s2σ2W = \frac{(n-1)s^2}{\sigma^2}の値。また、このWが従うχ2\chi^2分布の自由度。

2. 解き方の手順

(1) 標本平均xˉ\bar{x}を計算します。
xˉ=3+9+11+174\bar{x} = \frac{3+9+11+17}{4}
(2) 標本分散s2s^2を計算します。
まず、各データと標本平均の差を計算し、その二乗和を求めます。
次に、その二乗和を (n1)(n-1) で割ります(ここで、nnは標本サイズで4です)。
s2=(3xˉ)2+(9xˉ)2+(11xˉ)2+(17xˉ)241s^2 = \frac{(3-\bar{x})^2 + (9-\bar{x})^2 + (11-\bar{x})^2 + (17-\bar{x})^2}{4-1}
(3) 標本標準偏差ssを計算します。
標本分散の平方根を取ります。
s=s2s = \sqrt{s^2}
(4) WWの値を計算します。W=(n1)s2σ2W = \frac{(n-1)s^2}{\sigma^2}であり、これは自由度(n1)(n-1)χ2\chi^2分布に従います。

3. 最終的な答え

(1)
計算式: 3+9+11+174\frac{3+9+11+17}{4}
結論: 標本平均 xˉ=10\bar{x} = 10
(2)
計算式: (310)2+(910)2+(1110)2+(1710)241\frac{(3-10)^2 + (9-10)^2 + (11-10)^2 + (17-10)^2}{4-1}
結論: 標本分散 s2=49+1+1+493=1003s^2 = \frac{49+1+1+49}{3} = \frac{100}{3}
(3)
したがって、標本標準偏差 s=1003=103=1033s = \sqrt{\frac{100}{3}} = \frac{10}{\sqrt{3}} = \frac{10\sqrt{3}}{3}
(4)
計算式: (41)s2σ2\frac{(4-1)s^2}{\sigma^2} = 3s2σ2\frac{3s^2}{\sigma^2}
結論: W=31003σ2=100σ2W = \frac{3 \cdot \frac{100}{3}}{\sigma^2} = \frac{100}{\sigma^2}
このWは、自由度 3 のχ2\chi^2分布に従うデータとなる。

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