蝶の体長が正規母集団に従うとき、観測された4個体の体長(76ミリ、77ミリ、83ミリ、84ミリ)から、母分散$\sigma^2$の95%信頼区間を求める。

確率論・統計学統計的推定信頼区間母分散カイ二乗分布
2025/7/22

1. 問題の内容

蝶の体長が正規母集団に従うとき、観測された4個体の体長(76ミリ、77ミリ、83ミリ、84ミリ)から、母分散σ2\sigma^2の95%信頼区間を求める。

2. 解き方の手順

(1) 標本平均xˉ\bar{x}を計算する。
xˉ=76+77+83+844=3204=80\bar{x} = \frac{76 + 77 + 83 + 84}{4} = \frac{320}{4} = 80
(2) 標本分散s2s^2を計算する。
まず、各データと標本平均との偏差を計算する。
7680=476 - 80 = -4
7780=377 - 80 = -3
8380=383 - 80 = 3
8480=484 - 80 = 4
次に、これらの偏差の二乗を計算する。
(4)2=16(-4)^2 = 16
(3)2=9(-3)^2 = 9
32=93^2 = 9
42=164^2 = 16
これらの二乗和を計算する。
16+9+9+16=5016 + 9 + 9 + 16 = 50
最後に、二乗和をn1n-1で割って標本分散を求める。(ここで、nnはサンプルサイズで、今回はn=4n=4なので、n1=3n-1 = 3
s2=5041=50316.67s^2 = \frac{50}{4-1} = \frac{50}{3} \approx 16.67
(3) 統計量WWを計算する。
W=(n1)s2σ2=(41)s2σ2=3s2σ2=3503σ2=50σ2W = \frac{(n-1)s^2}{\sigma^2} = \frac{(4-1)s^2}{\sigma^2} = \frac{3s^2}{\sigma^2} = \frac{3 \cdot \frac{50}{3}}{\sigma^2} = \frac{50}{\sigma^2}
(4) WWは自由度n1=3n-1=3χ2\chi^2分布に従う。
自由度3のχ2\chi^2分布における95%予言的中区間は、表より0.2157W9.34840.2157 \le W \le 9.3484である。
0.215750σ29.34840.2157 \le \frac{50}{\sigma^2} \le 9.3484
各辺の逆数をとる。逆数を取る際に不等号の向きが変わることに注意する。
19.3484σ25010.2157\frac{1}{9.3484} \le \frac{\sigma^2}{50} \le \frac{1}{0.2157}
各辺に50をかける。
509.3484σ2500.2157\frac{50}{9.3484} \le \sigma^2 \le \frac{50}{0.2157}
5.347σ2231.85.347 \le \sigma^2 \le 231.8

3. 最終的な答え

(1) 標本平均: xˉ=80\bar{x}=80
(2) 標本分散: s2=503s^2=\frac{50}{3}
(3) 統計量: W=50σ2W = \frac{50}{\sigma^2}
(4) 信頼区間: 5.347σ2231.85.347 \le \sigma^2 \le 231.8

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