サイコロを100回投げたとき、40回から60回(両端を含む)の間で偶数が出る確率を求める問題です。ただし、$\Phi(2) = \int_{2}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2\pi}} e^{-\frac{x^2}{2}} dx = 0.0228$ が与えられています。

確率論・統計学確率確率分布二項分布正規分布連続修正標準正規分布
2025/7/22

1. 問題の内容

サイコロを100回投げたとき、40回から60回(両端を含む)の間で偶数が出る確率を求める問題です。ただし、Φ(2)=212πex22dx=0.0228\Phi(2) = \int_{2}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2\pi}} e^{-\frac{x^2}{2}} dx = 0.0228 が与えられています。

2. 解き方の手順

まず、サイコロを1回投げたときに偶数が出る確率 pp を求めます。サイコロの目は1, 2, 3, 4, 5, 6なので、偶数の目は2, 4, 6の3つです。したがって、p=36=12=0.5p = \frac{3}{6} = \frac{1}{2} = 0.5 です。
次に、100回サイコロを投げたとき、偶数が出る回数の期待値 μ\mu と標準偏差 σ\sigma を計算します。
期待値 μ=np=100×0.5=50\mu = np = 100 \times 0.5 = 50
分散 σ2=np(1p)=100×0.5×0.5=25\sigma^2 = np(1-p) = 100 \times 0.5 \times 0.5 = 25
標準偏差 σ=σ2=25=5\sigma = \sqrt{\sigma^2} = \sqrt{25} = 5
次に、求める確率 P(40X60)P(40 \le X \le 60) を、標準正規分布に近似するために、連続修正を行います。つまり、P(39.5X60.5)P(39.5 \le X \le 60.5) を計算します。
標準化変数 ZZ を計算します。
Z1=39.5μσ=39.5505=10.55=2.1Z_1 = \frac{39.5 - \mu}{\sigma} = \frac{39.5 - 50}{5} = \frac{-10.5}{5} = -2.1
Z2=60.5μσ=60.5505=10.55=2.1Z_2 = \frac{60.5 - \mu}{\sigma} = \frac{60.5 - 50}{5} = \frac{10.5}{5} = 2.1
したがって、P(40X60)P(2.1Z2.1)P(40 \le X \le 60) \approx P(-2.1 \le Z \le 2.1) です。
これは、P(Z2.1)P(Z2.1)P(Z \le 2.1) - P(Z \le -2.1) と書き換えられます。
また、P(Z2.1)=P(Z2.1)P(Z \le -2.1) = P(Z \ge 2.1) であり、これは与えられた Φ(2.1)=2.112πex22dx\Phi(2.1) = \int_{2.1}^{\infty} \frac{1}{\sqrt{2\pi}} e^{-\frac{x^2}{2}} dx と一致します。Φ(2.1)\Phi(2.1) の値は問題文には与えられていないので、Φ(2)=0.0228\Phi(2) = 0.0228 を利用すると仮定します。(問題文にはΦ(2)の値しか与えられていないため。)
P(2Z2)=12Φ(2)=12×0.0228=10.0456=0.9544P(-2 \le Z \le 2) = 1 - 2\Phi(2) = 1 - 2 \times 0.0228 = 1 - 0.0456 = 0.9544

3. 最終的な答え

0. 9544

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