放射性原子の崩壊に関する問題です。 (1) 微分方程式 $\frac{dN(t)}{dt} = -kN(t)$ を初期条件 $N(0) = N_0$ のもとで解き、$N(t)$ を求めます。 (2) 放射性原子の数が最初の半分になる時間、すなわち半減期を求めます。

1. 問題の内容

放射性原子の崩壊に関する問題です。

(1) 微分方程式 $\frac{dN(t)}{dt} = -kN(t)$ を初期条件 $N(0) = N_0$ のもとで解き、$N(t)$ を求めます。

(2) 放射性原子の数が最初の半分になる時間、すなわち半減期を求めます。

2. 解き方の手順

(1) 微分方程式 $\frac{dN(t)}{dt} = -kN(t)$ を解きます。これは変数分離形の微分方程式なので、以下のように解きます。

$\frac{dN}{N} = -k dt$

両辺を積分すると、

$\int \frac{dN}{N} = \int -k dt$

$\ln|N| = -kt + C$ (Cは積分定数)

$N(t) = e^{-kt + C} = e^C e^{-kt} = A e^{-kt}$ (A = e^C)

初期条件 $N(0) = N_0$ を用いて、Aを求めます。

$N(0) = A e^{-k(0)} = A e^0 = A = N_0$

したがって、

$N(t) = N_0 e^{-kt}$

(2) 半減期を求めます。半減期は $N(t) = \frac{N_0}{2}$ となる時間です。

$\frac{N_0}{2} = N_0 e^{-kt}$

$\frac{1}{2} = e^{-kt}$

両辺の自然対数をとります。

$\ln\left(\frac{1}{2}\right) = -kt$

$-\ln 2 = -kt$

$t = \frac{\ln 2}{k}$

3. 最終的な答え

(1) $N(t) = N_0 e^{-kt}$

(2) 半減期は $\frac{\ln 2}{k}$ です。