4本の導線と金属棒Lで構成された回路が、磁場中で一定速度で運動している。回路に生じる誘導起電力の大きさ、流れる電流、および金属棒Lを運動させるために必要な力を求める問題です。
2025/7/16
1. 問題の内容
4本の導線と金属棒Lで構成された回路が、磁場中で一定速度で運動している。回路に生じる誘導起電力の大きさ、流れる電流、および金属棒Lを運動させるために必要な力を求める問題です。
2. 解き方の手順
(1) 回路 AA"C'CA に生じる誘導起電力の大きさ:
金属棒Lが磁場中で運動することで誘導起電力が発生します。誘導起電力の大きさ は、
で表されます。ここで、は金属棒の速度、は磁束密度、は金属棒の長さです。回路 AA"C'CA における金属棒の長さは であるため、誘導起電力は、
となります。
(2) 回路 BB"C'CB に生じる誘導起電力の大きさ:
同様に、回路 BB"C'CB における金属棒の長さは であるため、誘導起電力は、
となります。
(3) CC"間を流れる電流:
回路全体の抵抗を考えます。ABとCC'の電気抵抗は長さ1mあたり です。CC"間を流れる電流を求めるには、回路全体の誘導起電力と抵抗を求める必要があります。全体の誘導起電力は となります。回路全体の抵抗は となります。よって、CC”間を流れる電流 は、
となります。
(4) AC間を流れる電流:
AC間の抵抗は であり、AC間にかかる電圧は なので、
(5) BC間を流れる電流:
BC間の抵抗は であり、BC間にかかる電圧は なので、
(6) Lを一定の速さで動かすための力の大きさ:
金属棒Lを動かすためには、誘導電流によって発生する磁気力に対抗する必要があります。磁気力の大きさ は、 で表されます。ここで、 は流れる電流、 は磁束密度、 は金属棒の長さです。
全体の電流は で、金属棒Lの長さは ですから、
3. 最終的な答え
(1) 【35】:④
(2) 【36】:②
(3) 【37】:⑥
(4) 【38】:⑥
(5) 【39】:⑥
(6) 【40】:②