三角形OABにおいて、$\vec{OA} = \vec{a}$, $\vec{OB} = \vec{b}$とおく。$|\vec{a}| = 2$, $|\vec{a} + \vec{b}| = 3$, $|2\vec{b} - \vec{a}| = 2\sqrt{3}$が成り立っている。線分OAを1:3に内分する点をP、線分OBを5:2に内分する点をQとする。2点P, Qを通る直線と、2点A, Bを通る直線との交点をRとする。 (1) $\vec{OR}$を$\vec{a}$, $\vec{b}$を用いて表せ。 (2) 比PQ:QRを求めよ。 (3) 三角形OPQの面積と、三角形QBRの面積を求めよ。

幾何学ベクトル内分交点面積
2025/7/16

1. 問題の内容

三角形OABにおいて、OA=a\vec{OA} = \vec{a}, OB=b\vec{OB} = \vec{b}とおく。a=2|\vec{a}| = 2, a+b=3|\vec{a} + \vec{b}| = 3, 2ba=23|2\vec{b} - \vec{a}| = 2\sqrt{3}が成り立っている。線分OAを1:3に内分する点をP、線分OBを5:2に内分する点をQとする。2点P, Qを通る直線と、2点A, Bを通る直線との交点をRとする。
(1) OR\vec{OR}a\vec{a}, b\vec{b}を用いて表せ。
(2) 比PQ:QRを求めよ。
(3) 三角形OPQの面積と、三角形QBRの面積を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) OR\vec{OR}を求める。
まず、与えられた条件 a=2|\vec{a}| = 2, a+b=3|\vec{a} + \vec{b}| = 3, 2ba=23|2\vec{b} - \vec{a}| = 2\sqrt{3} から、ab\vec{a} \cdot \vec{b}の値を求める。
a+b2=(a+b)(a+b)=a2+2ab+b2=9|\vec{a} + \vec{b}|^2 = (\vec{a} + \vec{b}) \cdot (\vec{a} + \vec{b}) = |\vec{a}|^2 + 2\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{b}|^2 = 9
2ba2=(2ba)(2ba)=4b24ab+a2=12|2\vec{b} - \vec{a}|^2 = (2\vec{b} - \vec{a}) \cdot (2\vec{b} - \vec{a}) = 4|\vec{b}|^2 - 4\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{a}|^2 = 12
a2=4|\vec{a}|^2 = 4なので、
4+2ab+b2=94 + 2\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{b}|^2 = 9
4b24ab+4=124|\vec{b}|^2 - 4\vec{a} \cdot \vec{b} + 4 = 12
整理すると、
2ab+b2=52\vec{a} \cdot \vec{b} + |\vec{b}|^2 = 5
4ab+4b2=8-4\vec{a} \cdot \vec{b} + 4|\vec{b}|^2 = 8
上の式を2倍して下の式に足すと、
6b2=186|\vec{b}|^2 = 18
b2=3|\vec{b}|^2 = 3
b=3|\vec{b}| = \sqrt{3}
よって、
2ab+3=52\vec{a} \cdot \vec{b} + 3 = 5
2ab=22\vec{a} \cdot \vec{b} = 2
ab=1\vec{a} \cdot \vec{b} = 1
次に、点Rは直線PQ上にあるので、実数sを用いて
OR=(1s)OP+sOQ=(1s)14a+s57b\vec{OR} = (1-s)\vec{OP} + s\vec{OQ} = (1-s)\frac{1}{4}\vec{a} + s\frac{5}{7}\vec{b}
と表せる。
また、点Rは直線AB上にあるので、実数tを用いて
OR=(1t)OA+tOB=(1t)a+tb\vec{OR} = (1-t)\vec{OA} + t\vec{OB} = (1-t)\vec{a} + t\vec{b}
と表せる。
したがって、
(1s)14a+s57b=(1t)a+tb(1-s)\frac{1}{4}\vec{a} + s\frac{5}{7}\vec{b} = (1-t)\vec{a} + t\vec{b}
a\vec{a}b\vec{b}は一次独立なので、
1s4=1t\frac{1-s}{4} = 1-t
5s7=t\frac{5s}{7} = t
これを解くと、
1s4=15s7\frac{1-s}{4} = 1 - \frac{5s}{7}
7(1s)=2820s7(1-s) = 28 - 20s
77s=2820s7 - 7s = 28 - 20s
13s=2113s = 21
s=2113s = \frac{21}{13}
t=572113=1513t = \frac{5}{7} \cdot \frac{21}{13} = \frac{15}{13}
よって、
OR=(11513)a+1513b=213a+1513b\vec{OR} = (1-\frac{15}{13})\vec{a} + \frac{15}{13}\vec{b} = -\frac{2}{13}\vec{a} + \frac{15}{13}\vec{b}
(2) 比PQ:QRを求める。
OP=14a\vec{OP} = \frac{1}{4}\vec{a}, OQ=57b\vec{OQ} = \frac{5}{7}\vec{b}, OR=213a+1513b\vec{OR} = -\frac{2}{13}\vec{a} + \frac{15}{13}\vec{b}
PQ=OQOP=57b14a\vec{PQ} = \vec{OQ} - \vec{OP} = \frac{5}{7}\vec{b} - \frac{1}{4}\vec{a}
QR=OROQ=213a+1513b57b=213a591b\vec{QR} = \vec{OR} - \vec{OQ} = -\frac{2}{13}\vec{a} + \frac{15}{13}\vec{b} - \frac{5}{7}\vec{b} = -\frac{2}{13}\vec{a} - \frac{5}{91}\vec{b}
QR=kPQ\vec{QR} = k\vec{PQ}となる実数kを求める。
213a591b=k(57b14a)-\frac{2}{13}\vec{a} - \frac{5}{91}\vec{b} = k(\frac{5}{7}\vec{b} - \frac{1}{4}\vec{a})
213=k4-\frac{2}{13} = -\frac{k}{4}
591=5k7-\frac{5}{91} = \frac{5k}{7}
よって、k=813k = \frac{8}{13}
したがって、PQ:QR = 1:k = 1:(8/13) = 13:8。
よって、PQ:QR = 13:8
(3) 三角形OPQの面積と、三角形QBRの面積を求める。
三角形OABの面積をSとする。
三角形OPQの面積は、12OP×OQ\frac{1}{2}|\vec{OP} \times \vec{OQ}|
OP=14a\vec{OP} = \frac{1}{4}\vec{a}, OQ=57b\vec{OQ} = \frac{5}{7}\vec{b}より、
1214a×57b=55612a×b=556S\frac{1}{2}|\frac{1}{4}\vec{a} \times \frac{5}{7}\vec{b}| = \frac{5}{56} \frac{1}{2}|\vec{a} \times \vec{b}| = \frac{5}{56}S
ここで、S=12a2b2(ab)2=12431=1211S = \frac{1}{2} \sqrt{|\vec{a}|^2|\vec{b}|^2 - (\vec{a} \cdot \vec{b})^2} = \frac{1}{2} \sqrt{4 \cdot 3 - 1} = \frac{1}{2}\sqrt{11}
よって、三角形OPQの面積は、55611\frac{5}{56} \sqrt{11}.
三角形QBRの面積は、813\frac{8}{13}倍は三角形PQBの面積となる. 138QR=PQ\frac{13}{8}QR = PQ.
三角形OBQの面積は57\frac{5}{7}S.
三角形OPQの面積は556\frac{5}{56}S.
三角形BPQの面積は = OBQ - OPQ. よって、(5/75/565/7 - 5/56)S = (35/56)(35/56)S.
813(35/56)S=8351356S=513S\frac{8}{13}*(35/56)S=\frac{8*35}{13*56}S = \frac{5}{13}S
したがって、三角形QBRの面積は513S=52611\frac{5}{13}S = \frac{5}{26}\sqrt{11}.

3. 最終的な答え

(1) OR=213a+1513b\vec{OR} = -\frac{2}{13}\vec{a} + \frac{15}{13}\vec{b}
(2) PQ:QR = 13:8
(3) 三角形OPQの面積は 51156\frac{5\sqrt{11}}{56}, 三角形QBRの面積は 51126\frac{5\sqrt{11}}{26}

「幾何学」の関連問題

鉄塔の先端の真下から水平に20m離れた地点から鉄塔の先端を見上げたところ、水平面とのなす角が40°でした。目の高さを1.6mとして、鉄塔の高さを求めます。ただし、小数第2位を四捨五入します。

三角比tan高さ角度
2025/7/16

傾斜角が19度の坂を100m登ったとき、水平方向に何m進むことになるかを求める問題です。1m未満を四捨五入します。

三角関数cos斜辺水平距離角度
2025/7/16

直角三角形ABCにおいて、辺ACの長さを、辺ABと辺BCを使って表す式を完成させる問題です。空欄にsin, cos, tanの中から適切なものを入れます。

直角三角形三角比sincostan辺の長さ
2025/7/16

2つの直角三角形が与えられています。それぞれの図において、角$\theta$のおおよその大きさを、三角比の表を用いて求めます。

三角比直角三角形角度
2025/7/16

2つの平面 $x+2y+kz-3=0$ と $x+(k+2)y-3z-5=0$ が垂直になるように、定数 $k$ の値を求めます。

ベクトル平面垂直法線ベクトル内積
2025/7/16

(2) 2点 $(3, 1)$, $(9, -7)$ を直径の両端とする円の方程式を求めよ。 (3) 3点 $(5, -1)$, $(4, 6)$, $(1, 7)$ を通る円 $C$ の方程式を求め...

円の方程式座標平面中心半径
2025/7/16

一辺の長さが3の正四面体OABCがあり、辺OC上に$OD = 1$となる点D、辺OB上に$OE = \frac{3}{4}$となる点Eをとる。 (1) $\triangle ABC$の外接円の半径を求...

正四面体空間図形体積三角比外接円三平方の定理余弦定理
2025/7/16

$0^\circ \le \theta \le 180^\circ$ のとき、$\cos \theta = -\frac{3}{5}$ が与えられています。このとき、$\sin \theta$ と $...

三角関数三角比sincostan角度
2025/7/16

三角形ABCにおいて、a=2, b=3, c=4である。 (1) 三角形ABCの外接円の半径Rを求めよ。 (2) 三角形ABCの内接円の半径rを求めよ。

三角形外接円内接円正弦定理余弦定理面積
2025/7/16

座標平面上の3点 $A(-1, -2)$, $B(6, 2)$, $C(2, 5)$ を頂点とする三角形 $ABC$ がある。点 $A$ から直線 $BC$ に垂線 $AH$ を引いたときの $AH$...

座標平面三角形垂線距離面積直線の方程式
2025/7/16