原点をOとする座標平面上に点A(2,2)があり、点Aを通り線分OAと垂直な直線を$l$とする。 座標平面上の点P(p,q)が以下の2つの条件を満たすとき、Pが動く領域をDとする。 (1) $8 \le \overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OP} \le 17$ (2) 点Oと直線$l$との距離をc、点P(p,q)と直線$l$との距離をdとするとき、$cd \ge (p-1)^2$ このとき、領域Dを図示しその面積を求めよ。また、x軸の正の部分と線分OPのなす角を$\theta$とするとき、$\cos{\theta}$の取りうる値の範囲を求めよ。

幾何学ベクトル領域図示面積三角関数不等式
2025/7/17

1. 問題の内容

原点をOとする座標平面上に点A(2,2)があり、点Aを通り線分OAと垂直な直線をllとする。
座標平面上の点P(p,q)が以下の2つの条件を満たすとき、Pが動く領域をDとする。
(1) 8OAOP178 \le \overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OP} \le 17
(2) 点Oと直線llとの距離をc、点P(p,q)と直線llとの距離をdとするとき、cd(p1)2cd \ge (p-1)^2
このとき、領域Dを図示しその面積を求めよ。また、x軸の正の部分と線分OPのなす角をθ\thetaとするとき、cosθ\cos{\theta}の取りうる値の範囲を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 条件1について
OA=(2,2)\overrightarrow{OA} = (2, 2), OP=(p,q)\overrightarrow{OP} = (p, q) より
OAOP=2p+2q\overrightarrow{OA} \cdot \overrightarrow{OP} = 2p + 2q
82p+2q178 \le 2p + 2q \le 17
4p+q1724 \le p + q \le \frac{17}{2}
条件2について
直線llは点A(2,2)を通り、法線ベクトルがOA=(2,2)\overrightarrow{OA} = (2, 2)なので、直線llの方程式は
2(x2)+2(y2)=02(x - 2) + 2(y - 2) = 0
2x+2y8=02x + 2y - 8 = 0
x+y4=0x + y - 4 = 0
点O(0, 0)と直線llの距離cは
c=0+0412+12=42=22c = \frac{|0 + 0 - 4|}{\sqrt{1^2 + 1^2}} = \frac{4}{\sqrt{2}} = 2\sqrt{2}
点P(p, q)と直線llの距離dは
d=p+q412+12=p+q42d = \frac{|p + q - 4|}{\sqrt{1^2 + 1^2}} = \frac{|p + q - 4|}{\sqrt{2}}
cd(p1)2cd \ge (p - 1)^2
22p+q42(p1)22\sqrt{2} \cdot \frac{|p + q - 4|}{\sqrt{2}} \ge (p - 1)^2
2p+q4(p1)22|p + q - 4| \ge (p - 1)^2
4p+q1724 \le p + q \le \frac{17}{2} より、p+q40p + q - 4 \ge 0 なので
2(p+q4)(p1)22(p + q - 4) \ge (p - 1)^2
2p+2q8p22p+12p + 2q - 8 \ge p^2 - 2p + 1
2qp24p+92q \ge p^2 - 4p + 9
q12p22p+92q \ge \frac{1}{2}p^2 - 2p + \frac{9}{2}
q12(p2)2+52q \ge \frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2}
領域Dは 4p+q1724 \le p + q \le \frac{17}{2} かつ q12(p2)2+52q \ge \frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2} を満たす領域である。
領域Dの面積を求める。
p+q=4p + q = 4q=12(p2)2+52q = \frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2} の交点は
4p=12(p24p+4)+524 - p = \frac{1}{2}(p^2 - 4p + 4) + \frac{5}{2}
82p=p24p+4+58 - 2p = p^2 - 4p + 4 + 5
p22p+1=0p^2 - 2p + 1 = 0
(p1)2=0(p - 1)^2 = 0
p=1p = 1
q=3q = 3
p+q=172p + q = \frac{17}{2}q=12(p2)2+52q = \frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2} の交点は
172p=12(p24p+4)+52\frac{17}{2} - p = \frac{1}{2}(p^2 - 4p + 4) + \frac{5}{2}
172p=p24p+4+517 - 2p = p^2 - 4p + 4 + 5
p22p8=0p^2 - 2p - 8 = 0
(p4)(p+2)=0(p - 4)(p + 2) = 0
p=4p = 4
q=92q = \frac{9}{2}
領域Dの面積は、台形 4p+q1724 \le p + q \le \frac{17}{2} から、放物線 q=12(p2)2+52q = \frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2} より下の部分を引いたものである。
S=14(172p)(12(p2)2+52)dp=14(172p12p2+2p252)dp=14(12p2+p+2)dp=[16p3+12p2+2p]14=(646+8+8)(16+12+2)=636+1652=212+1652=1613=3S = \int_1^4 (\frac{17}{2} - p) - (\frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2}) dp = \int_1^4 (\frac{17}{2} - p - \frac{1}{2}p^2 + 2p - 2 - \frac{5}{2}) dp = \int_1^4 (-\frac{1}{2}p^2 + p + 2) dp = [-\frac{1}{6}p^3 + \frac{1}{2}p^2 + 2p]_1^4 = (-\frac{64}{6} + 8 + 8) - (-\frac{1}{6} + \frac{1}{2} + 2) = -\frac{63}{6} + 16 - \frac{5}{2} = -\frac{21}{2} + 16 - \frac{5}{2} = 16 - 13 = 3
(2) cosθ\cos \theta の取りうる値の範囲を求める
OP=(p,q)\overrightarrow{OP} = (p, q) より、cosθ=pp2+q2\cos \theta = \frac{p}{\sqrt{p^2 + q^2}}
p+q4p + q \ge 4 より、q4pq \ge 4 - p
q12(p2)2+52q \ge \frac{1}{2}(p - 2)^2 + \frac{5}{2} より
p2+q2p2+(4p)2=2p28p+16\sqrt{p^2 + q^2} \ge \sqrt{p^2 + (4 - p)^2} = \sqrt{2p^2 - 8p + 16}
領域Dを図示して考察すると、θ\thetaの最小値は点(1, 3)におけるθ\thetaである。
cosθ=112+32=110=1010\cos \theta = \frac{1}{\sqrt{1^2 + 3^2}} = \frac{1}{\sqrt{10}} = \frac{\sqrt{10}}{10}
θ\thetaの最大値は点(4, 9/2)におけるθ\thetaである。
cosθ=442+(9/2)2=416+81/4=4145/4=8145=8145145\cos \theta = \frac{4}{\sqrt{4^2 + (9/2)^2}} = \frac{4}{\sqrt{16 + 81/4}} = \frac{4}{\sqrt{145/4}} = \frac{8}{\sqrt{145}} = \frac{8\sqrt{145}}{145}
1010cosθ8145145\frac{\sqrt{10}}{10} \le \cos \theta \le \frac{8\sqrt{145}}{145}

3. 最終的な答え

(1) 領域Dの図示は省略。面積は3
(2) 1010cosθ8145145\frac{\sqrt{10}}{10} \le \cos \theta \le \frac{8\sqrt{145}}{145}

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