$R^2$の零でないベクトル$w$で生成される部分空間(原点を通る直線)を$L$とする。$R^2$の1次変換$\varphi$が $\varphi(v) = -v + 2\frac{(v, w)}{\|w\|^2}w$ で定義される。 (1) $\varphi$は$L$に関する折り返し(鏡映)変換であることを示せ。 (2) $\varphi$の、$R^2$の標準基底に関する表現行列を求め、それが直交行列になっていることを確かめよ。
2025/7/17
1. 問題の内容
の零でないベクトルで生成される部分空間(原点を通る直線)をとする。の1次変換が
で定義される。
(1) はに関する折り返し(鏡映)変換であることを示せ。
(2) の、の標準基底に関する表現行列を求め、それが直交行列になっていることを確かめよ。
2. 解き方の手順
(1) がに関する折り返し変換であることを示す。
上のベクトルと、に垂直なベクトルを考える。このとき、のときとなり、のときとなればよい。
まず、のとき、
次に、でがに垂直なとき、だから、
したがって、はに関する折り返し変換である。
(2) の、の標準基底に関する表現行列を求め、それが直交行列であることを確かめる。
標準基底をとする。
とすると、。
したがって、表現行列は、
が直交行列であること、すなわちを示す。
したがって、は直交行列である。
3. 最終的な答え
(1) はに関する折り返し変換である。
(2) 表現行列は
であり、これは直交行列である。