整数 $a, b$ があり、$a$ を7で割ると1余り、$b$ を7で割ると2余るとき、以下の数を7で割った余りを求めよ。 (1) $a+b$ (2) $ab$ (3) $a^2-b^2$

数論合同式剰余整数の性質
2025/7/17

1. 問題の内容

整数 a,ba, b があり、aa を7で割ると1余り、bb を7で割ると2余るとき、以下の数を7で割った余りを求めよ。
(1) a+ba+b
(2) abab
(3) a2b2a^2-b^2

2. 解き方の手順

aa を7で割ると1余り、bb を7で割ると2余ることから、a=7k+1a = 7k + 1b=7l+2b = 7l + 2k,lk, l は整数)と表せる。
(1) a+b=(7k+1)+(7l+2)=7k+7l+3=7(k+l)+3a+b = (7k + 1) + (7l + 2) = 7k + 7l + 3 = 7(k+l) + 3
したがって、a+ba+b を7で割った余りは3。
(2) ab=(7k+1)(7l+2)=49kl+14k+7l+2=7(7kl+2k+l)+2ab = (7k + 1)(7l + 2) = 49kl + 14k + 7l + 2 = 7(7kl + 2k + l) + 2
したがって、abab を7で割った余りは2。
(3) a2b2=(a+b)(ab)=(7k+1+7l+2)(7k+1(7l+2))=(7(k+l)+3)(7(kl)1)a^2 - b^2 = (a+b)(a-b) = (7k+1+7l+2)(7k+1-(7l+2)) = (7(k+l)+3)(7(k-l)-1)
a2b2=(7(k+l)+3)(7(kl)1)=49(k+l)(kl)7(k+l)+21(kl)3=49(k+l)(kl)+14k28l3=7(7(k+l)(kl)+2k4l)3=7(7(k+l)(kl)+2k4l)3+77=7(7(k+l)(kl)+2k4l1)+4a^2 - b^2 = (7(k+l)+3)(7(k-l)-1) = 49(k+l)(k-l) -7(k+l)+21(k-l)-3 = 49(k+l)(k-l) +14k-28l-3 = 7(7(k+l)(k-l) +2k-4l) -3 = 7(7(k+l)(k-l) +2k-4l) -3 +7 -7 = 7(7(k+l)(k-l) +2k-4l-1) +4
したがって、a2b2a^2 - b^2 を7で割った余りは4。
別解として、a1(mod7)a \equiv 1 \pmod{7}, b2(mod7)b \equiv 2 \pmod{7} を利用する。
(1) a+b1+23(mod7)a+b \equiv 1+2 \equiv 3 \pmod{7}
(2) ab122(mod7)ab \equiv 1 \cdot 2 \equiv 2 \pmod{7}
(3) a2b212221434(mod7)a^2 - b^2 \equiv 1^2 - 2^2 \equiv 1 - 4 \equiv -3 \equiv 4 \pmod{7}

3. 最終的な答え

(1) 3
(2) 2
(3) 4

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