問題1は、ベクトル $\vec{A} = 3\vec{i} - \vec{j} + 2\vec{k}$ と $\vec{B} = -\vec{i} + 4\vec{j} - \vec{k}$ が与えられたときに、$\vec{A} + \vec{B}$、 $2\vec{A} - 3\vec{B}$、$\vec{A}$の大きさ $|\vec{A}|$、そして$\vec{A}$と同じ向きの単位ベクトル$\hat{A}$を求める問題です。 問題2は、質点の位置ベクトルが時刻 $t$ の関数として $\vec{r}(t) = t\vec{i} - \frac{1}{2}t^2\vec{j}$ で与えられたときに、速度、速さ、加速度、初期位置、初期速度を求め、さらに、この質点の軌跡の方程式を求め、0 ≤ t ≤ 2での軌跡を描く問題です。

応用数学ベクトルベクトルの演算大きさ単位ベクトル位置ベクトル速度加速度軌跡
2025/7/17

1. 問題の内容

問題1は、ベクトル A=3ij+2k\vec{A} = 3\vec{i} - \vec{j} + 2\vec{k}B=i+4jk\vec{B} = -\vec{i} + 4\vec{j} - \vec{k} が与えられたときに、A+B\vec{A} + \vec{B}2A3B2\vec{A} - 3\vec{B}A\vec{A}の大きさ A|\vec{A}|、そしてA\vec{A}と同じ向きの単位ベクトルA^\hat{A}を求める問題です。
問題2は、質点の位置ベクトルが時刻 tt の関数として r(t)=ti12t2j\vec{r}(t) = t\vec{i} - \frac{1}{2}t^2\vec{j} で与えられたときに、速度、速さ、加速度、初期位置、初期速度を求め、さらに、この質点の軌跡の方程式を求め、0 ≤ t ≤ 2での軌跡を描く問題です。

2. 解き方の手順

問題1:
(1) A+B\vec{A} + \vec{B}:
各成分ごとに足し合わせます。
A+B=(31)i+(1+4)j+(21)k\vec{A} + \vec{B} = (3 - 1)\vec{i} + (-1 + 4)\vec{j} + (2 - 1)\vec{k}
(2) 2A3B2\vec{A} - 3\vec{B}:
2A=2(3ij+2k)=6i2j+4k2\vec{A} = 2(3\vec{i} - \vec{j} + 2\vec{k}) = 6\vec{i} - 2\vec{j} + 4\vec{k}
3B=3(i+4jk)=3i+12j3k3\vec{B} = 3(-\vec{i} + 4\vec{j} - \vec{k}) = -3\vec{i} + 12\vec{j} - 3\vec{k}
2A3B=(6(3))i+(212)j+(4(3))k2\vec{A} - 3\vec{B} = (6 - (-3))\vec{i} + (-2 - 12)\vec{j} + (4 - (-3))\vec{k}
(3) A|\vec{A}|:
A\vec{A}の大きさは各成分の二乗和の平方根で計算されます。
A=(3)2+(1)2+(2)2|\vec{A}| = \sqrt{(3)^2 + (-1)^2 + (2)^2}
(4) A^\hat{A}:
A\vec{A}と同じ向きの単位ベクトルは、A\vec{A}をその大きさで割ることで求められます。
A^=AA=3ij+2kA\hat{A} = \frac{\vec{A}}{|\vec{A}|} = \frac{3\vec{i} - \vec{j} + 2\vec{k}}{|\vec{A}|}
問題2:
(1) 速度、速さ、加速度、初期位置、初期速度:
位置ベクトル r(t)=ti12t2j\vec{r}(t) = t\vec{i} - \frac{1}{2}t^2\vec{j} を時間で微分することで速度 v(t)\vec{v}(t) が得られます。
v(t)=dr(t)dt=ddt(ti12t2j)\vec{v}(t) = \frac{d\vec{r}(t)}{dt} = \frac{d}{dt}(t\vec{i} - \frac{1}{2}t^2\vec{j})
速度の大きさ(速さ)は v(t)=vx2+vy2|\vec{v}(t)| = \sqrt{v_x^2 + v_y^2} で計算されます。
加速度 a(t)\vec{a}(t) は速度を時間で微分することで得られます。
a(t)=dv(t)dt\vec{a}(t) = \frac{d\vec{v}(t)}{dt}
初期位置は t=0t = 0 のときの位置ベクトル r(0)\vec{r}(0) で与えられます。
初期速度は t=0t = 0 のときの速度ベクトル v(0)\vec{v}(0) で与えられます。
(2) 軌跡の方程式:
r(t)=ti12t2j\vec{r}(t) = t\vec{i} - \frac{1}{2}t^2\vec{j} から x=tx = t および y=12t2y = -\frac{1}{2}t^2 を得ます。 xxyy の関係式を求めるために、tt を消去します。t=xt=xyyの式に代入することで、y=12x2y=-\frac{1}{2}x^2が得られます。
0 ≤ t ≤ 2の範囲では、0 ≤ x ≤ 2となります。

3. 最終的な答え

問題1:
(1) A+B=2i+3j+k\vec{A} + \vec{B} = 2\vec{i} + 3\vec{j} + \vec{k}
(2) 2A3B=9i14j+7k2\vec{A} - 3\vec{B} = 9\vec{i} - 14\vec{j} + 7\vec{k}
(3) A=14|\vec{A}| = \sqrt{14}
(4) A^=314i114j+214k\hat{A} = \frac{3}{\sqrt{14}}\vec{i} - \frac{1}{\sqrt{14}}\vec{j} + \frac{2}{\sqrt{14}}\vec{k}
問題2:
(1) 速度: v(t)=itj\vec{v}(t) = \vec{i} - t\vec{j}
速さ: v(t)=1+t2|\vec{v}(t)| = \sqrt{1 + t^2}
加速度: a(t)=j\vec{a}(t) = -\vec{j}
初期位置: r(0)=0i+0j=0\vec{r}(0) = 0\vec{i} + 0\vec{j} = \vec{0}
初期速度: v(0)=i\vec{v}(0) = \vec{i}
(2) 軌跡の方程式: y=12x2y = -\frac{1}{2}x^2 (0 ≤ x ≤ 2)

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