複素数 $\left(\frac{1-j\sqrt{3}}{2-j2}\right)^6$ を極表示を用いて計算し、結果を極表示と直交表示で表す。

代数学複素数極表示複素数の計算
2025/7/18

1. 問題の内容

複素数 (1j32j2)6\left(\frac{1-j\sqrt{3}}{2-j2}\right)^6 を極表示を用いて計算し、結果を極表示と直交表示で表す。

2. 解き方の手順

まず、各複素数を極表示に変換します。
1j31-j\sqrt{3} の絶対値は 12+(3)2=1+3=4=2\sqrt{1^2 + (-\sqrt{3})^2} = \sqrt{1+3} = \sqrt{4} = 2 で、偏角は arctan(31)=π3\arctan\left(\frac{-\sqrt{3}}{1}\right) = -\frac{\pi}{3}
よって、1j3=2ejπ31-j\sqrt{3} = 2e^{-j\frac{\pi}{3}}
次に、2j22-j2 の絶対値は 22+(2)2=4+4=8=22\sqrt{2^2 + (-2)^2} = \sqrt{4+4} = \sqrt{8} = 2\sqrt{2} で、偏角は arctan(22)=arctan(1)=π4\arctan\left(\frac{-2}{2}\right) = \arctan(-1) = -\frac{\pi}{4}
よって、2j2=22ejπ42-j2 = 2\sqrt{2}e^{-j\frac{\pi}{4}}
したがって、
1j32j2=2ejπ322ejπ4=12ejπ3(jπ4)=12ejπ3+jπ4=12ejπ12\frac{1-j\sqrt{3}}{2-j2} = \frac{2e^{-j\frac{\pi}{3}}}{2\sqrt{2}e^{-j\frac{\pi}{4}}} = \frac{1}{\sqrt{2}}e^{-j\frac{\pi}{3} - (-j\frac{\pi}{4})} = \frac{1}{\sqrt{2}}e^{-j\frac{\pi}{3} + j\frac{\pi}{4}} = \frac{1}{\sqrt{2}}e^{-j\frac{\pi}{12}}
求める複素数は
(1j32j2)6=(12ejπ12)6=(12)6(ejπ12)6=123ej6π12=18ejπ2\left(\frac{1-j\sqrt{3}}{2-j2}\right)^6 = \left(\frac{1}{\sqrt{2}}e^{-j\frac{\pi}{12}}\right)^6 = \left(\frac{1}{\sqrt{2}}\right)^6 \left(e^{-j\frac{\pi}{12}}\right)^6 = \frac{1}{2^3} e^{-j\frac{6\pi}{12}} = \frac{1}{8}e^{-j\frac{\pi}{2}}
極表示は 18ejπ2\frac{1}{8}e^{-j\frac{\pi}{2}}
直交表示は 18(cos(π2)+jsin(π2))=18(0j)=j8\frac{1}{8}\left(\cos\left(-\frac{\pi}{2}\right) + j\sin\left(-\frac{\pi}{2}\right)\right) = \frac{1}{8}(0 - j) = -\frac{j}{8}

3. 最終的な答え

極表示: 18ejπ2\frac{1}{8}e^{-j\frac{\pi}{2}}
直交表示: j8-\frac{j}{8}

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