自然数 $n$ と実数 $x$ について、以下の3つの命題の真偽を調べ、さらにそれぞれの逆、裏、対偶を述べ、それらの真偽を調べる。 (1) $n$ は 9 の倍数である $\Rightarrow$ $n$ は 3 の倍数である (2) $x \neq 2$ $\Rightarrow$ $x^2 - 3x + 2 \neq 0$ (3) $x^2 - x = 0$ $\Rightarrow$ $x = 0$ または $x = 1$

代数学命題真偽対偶倍数因数分解二次方程式
2025/7/21

1. 問題の内容

自然数 nn と実数 xx について、以下の3つの命題の真偽を調べ、さらにそれぞれの逆、裏、対偶を述べ、それらの真偽を調べる。
(1) nn は 9 の倍数である \Rightarrow nn は 3 の倍数である
(2) x2x \neq 2 \Rightarrow x23x+20x^2 - 3x + 2 \neq 0
(3) x2x=0x^2 - x = 0 \Rightarrow x=0x = 0 または x=1x = 1

2. 解き方の手順

(1) nn は 9 の倍数である \Rightarrow nn は 3 の倍数である
* 元の命題:nn が 9 の倍数ならば、ある自然数 kk を用いて n=9kn = 9k と表せる。このとき n=3(3k)n = 3(3k) となり、nn は 3 の倍数である。したがって、元の命題は真である。
* 逆:nn は 3 の倍数である \Rightarrow nn は 9 の倍数である。
n=3n = 3 は 3 の倍数だが 9 の倍数ではないので、偽である。
* 裏:nn は 9 の倍数でない \Rightarrow nn は 3 の倍数でない。
n=6n=6は9の倍数ではないが、3の倍数である。したがって、偽である。
* 対偶:nn は 3 の倍数でない \Rightarrow nn は 9 の倍数でない。
これは元の命題が真なので、対偶も真である。
(2) x2x \neq 2 \Rightarrow x23x+20x^2 - 3x + 2 \neq 0
* 元の命題:x2x \neq 2 \Rightarrow x23x+20x^2 - 3x + 2 \neq 0
x23x+2=(x1)(x2)x^2 - 3x + 2 = (x - 1)(x - 2) なので、x2x \neq 2 のとき、x23x+2=0x^2 - 3x + 2 = 0 となるのは x=1x = 1 のときのみ。 x2x \neq 2 のときは x23x+2x^2 - 3x + 2 が 0 にならない場合もある (x=1x=1の時は0になる)。したがって、この命題は真である。
* 逆:x23x+20x^2 - 3x + 2 \neq 0 \Rightarrow x2x \neq 2
x23x+2=(x1)(x2)x^2 - 3x + 2 = (x-1)(x-2) なので、x23x+20x^2 - 3x + 2 \neq 0 ならば x1x \neq 1 かつ x2x \neq 2 である。したがって、x2x \neq 2 なので、この命題は真である。
* 裏:x=2x = 2 \Rightarrow x23x+2=0x^2 - 3x + 2 = 0
x=2x = 2 のとき、x23x+2=223(2)+2=46+2=0x^2 - 3x + 2 = 2^2 - 3(2) + 2 = 4 - 6 + 2 = 0 なので、この命題は真である。
* 対偶:x23x+2=0x^2 - 3x + 2 = 0 \Rightarrow x=2x = 2
x23x+2=(x1)(x2)=0x^2-3x+2 = (x-1)(x-2)=0 なので、x=1x=1 または x=2x=2。したがって、x=1x=1のときも成り立つので、偽である。
(3) x2x=0x^2 - x = 0 \Rightarrow x=0x = 0 または x=1x = 1
* 元の命題:x2x=0x^2 - x = 0 \Rightarrow x=0x = 0 または x=1x = 1
x2x=x(x1)=0x^2 - x = x(x - 1) = 0 より、x=0x = 0 または x=1x = 1 である。したがって、この命題は真である。
* 逆:x=0x = 0 または x=1x = 1 \Rightarrow x2x=0x^2 - x = 0
x=0x = 0 のとき、x2x=0x^2 - x = 0x=1x = 1 のとき、x2x=0x^2 - x = 0。したがって、この命題は真である。
* 裏:x0x \neq 0 かつ x1x \neq 1 \Rightarrow x2x0x^2 - x \neq 0
x=2x=2とすると、x0x \neq 0 かつ x1x \neq 1 だが、x2x=42=20x^2-x = 4-2 = 2 \neq 0 である。したがって真である。
* 対偶:x2x0x^2 - x \neq 0 \Rightarrow x0x \neq 0 かつ x1x \neq 1
x2x0x^2 - x \neq 0 \Rightarrow x(x1)0x(x-1) \neq 0 より、x0x \neq 0 かつ x1x \neq 1 。したがって、この命題は真である。

3. 最終的な答え

(1)
* 元の命題:真
* 逆:偽
* 裏:偽
* 対偶:真
(2)
* 元の命題:真
* 逆:真
* 裏:真
* 対偶:偽
(3)
* 元の命題:真
* 逆:真
* 裏:真
* 対偶:真

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