2次方程式 $x^2 - 2mx + m + 12 = 0$ が与えられています。以下の3つの条件を満たすように、定数 $m$ の値の範囲を求めます。 (1) 異なる2つの正の解をもつ (2) 異なる2つの負の解をもつ (3) 正の解と負の解をもつ

代数学二次方程式解の範囲判別式解と係数の関係
2025/7/21

1. 問題の内容

2次方程式 x22mx+m+12=0x^2 - 2mx + m + 12 = 0 が与えられています。以下の3つの条件を満たすように、定数 mm の値の範囲を求めます。
(1) 異なる2つの正の解をもつ
(2) 異なる2つの負の解をもつ
(3) 正の解と負の解をもつ

2. 解き方の手順

2次関数 f(x)=x22mx+m+12f(x) = x^2 - 2mx + m + 12 のグラフを考えます。判別式を DD とし、f(x)=0f(x) = 0 の2つの解を α\alpha, β\beta とします。
(1) 異なる2つの正の解をもつ場合
この条件を満たすためには、以下の3つの条件が同時に成り立つ必要があります。
(i) D>0D > 0 (異なる2つの実数解をもつ)
(ii) α+β>0\alpha + \beta > 0 (解の和が正である)
(iii) αβ>0\alpha \beta > 0 (解の積が正である)
判別式は D=(2m)24(m+12)=4m24m48=4(m2m12)=4(m4)(m+3)D = (-2m)^2 - 4(m + 12) = 4m^2 - 4m - 48 = 4(m^2 - m - 12) = 4(m - 4)(m + 3) です。したがって、D>0D > 0 より、(m4)(m+3)>0(m - 4)(m + 3) > 0 なので、m<3m < -3 または m>4m > 4
解と係数の関係より、α+β=2m\alpha + \beta = 2m なので、α+β>0\alpha + \beta > 0 より 2m>02m > 0 となり、m>0m > 0
αβ=m+12\alpha \beta = m + 12 なので、αβ>0\alpha \beta > 0 より m+12>0m + 12 > 0 となり、m>12m > -12
以上の条件をすべて満たす mm の範囲は、m>4m > 4
(2) 異なる2つの負の解をもつ場合
この条件を満たすためには、以下の3つの条件が同時に成り立つ必要があります。
(i) D>0D > 0 (異なる2つの実数解をもつ)
(ii) α+β<0\alpha + \beta < 0 (解の和が負である)
(iii) αβ>0\alpha \beta > 0 (解の積が正である)
(1)と同様に、D>0D > 0 より m<3m < -3 または m>4m > 4
解と係数の関係より、α+β=2m\alpha + \beta = 2m なので、α+β<0\alpha + \beta < 0 より 2m<02m < 0 となり、m<0m < 0
αβ=m+12\alpha \beta = m + 12 なので、αβ>0\alpha \beta > 0 より m+12>0m + 12 > 0 となり、m>12m > -12
以上の条件をすべて満たす mm の範囲は、12<m<3-12 < m < -3
(3) 正の解と負の解をもつ場合
この条件を満たすためには、αβ<0\alpha \beta < 0 が成り立つ必要があります。
αβ=m+12\alpha \beta = m + 12 なので、m+12<0m + 12 < 0 となり、m<12m < -12

3. 最終的な答え

(1) m>4m > 4
(2) 12<m<3-12 < m < -3
(3) m<12m < -12

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