$k$ を正の定数として、以下の双曲線関数の導関数を求める。 (1) $sinh(kx)$ (2) $cosh(kx)$ (3) $tanh(kx)$

1. 問題の内容

$k$ を正の定数として、以下の双曲線関数の導関数を求める。

(1) $sinh(kx)$

(2) $cosh(kx)$

(3) $tanh(kx)$

2. 解き方の手順

(1) $y = sinh(kx)$ の導関数を求める。

$sinh(x)$ の導関数は $cosh(x)$ であることを利用する。

連鎖律（chain rule）より、

$\frac{dy}{dx} = cosh(kx) \cdot \frac{d}{dx}(kx) = cosh(kx) \cdot k = k \cdot cosh(kx)$

(2) $y = cosh(kx)$ の導関数を求める。

$cosh(x)$ の導関数は $sinh(x)$ であることを利用する。

連鎖律（chain rule）より、

$\frac{dy}{dx} = sinh(kx) \cdot \frac{d}{dx}(kx) = sinh(kx) \cdot k = k \cdot sinh(kx)$

(3) $y = tanh(kx)$ の導関数を求める。

$tanh(x) = \frac{sinh(x)}{cosh(x)}$ である。

$tanh(x)$ の導関数は $\frac{1}{cosh^2(x)}$ であることを利用する。

連鎖律（chain rule）より、

$\frac{dy}{dx} = \frac{1}{cosh^2(kx)} \cdot \frac{d}{dx}(kx) = \frac{1}{cosh^2(kx)} \cdot k = \frac{k}{cosh^2(kx)} = k \cdot sech^2(kx)$

または、$tanh(kx) = \frac{sinh(kx)}{cosh(kx)}$と商の微分法を使って求める。

$\frac{d}{dx}(tanh(kx)) = \frac{d}{dx}(\frac{sinh(kx)}{cosh(kx)}) = \frac{k cosh(kx) cosh(kx) - sinh(kx) k sinh(kx)}{cosh^2(kx)} = \frac{k (cosh^2(kx) - sinh^2(kx))}{cosh^2(kx)}$

双曲線関数の恒等式 $cosh^2(x) - sinh^2(x) = 1$ を使うと、

$\frac{d}{dx}(tanh(kx)) = \frac{k}{cosh^2(kx)}$

3. 最終的な答え

(1) $sinh(kx)$ の導関数は $k cosh(kx)$

(2) $cosh(kx)$ の導関数は $k sinh(kx)$

(3) $tanh(kx)$ の導関数は $\frac{k}{cosh^2(kx)}$