古代遺跡で発見されたミイラを包んでいた繊維から、炭素1gあたり8.05 cpmの $^{14}C$の放射能が観測された。大気中の $^{14}CO_2$の放射能が炭素1gあたり12.5 cpmであるとき、このミイラは何年前のものと考えられるか。 $^{14}C$の半減期は5730年とする。

応用数学指数関数対数関数放射性同位体半減期
2025/7/20

1. 問題の内容

古代遺跡で発見されたミイラを包んでいた繊維から、炭素1gあたり8.05 cpmの 14C^{14}Cの放射能が観測された。大気中の 14CO2^{14}CO_2の放射能が炭素1gあたり12.5 cpmであるとき、このミイラは何年前のものと考えられるか。 14C^{14}Cの半減期は5730年とする。

2. 解き方の手順

14C^{14}Cの年代測定の公式を使用する。
N(t)=N0eλtN(t) = N_0 e^{-\lambda t}
ここで、N(t)N(t)は時間tt経過後の14C^{14}Cの量、N0N_0は初期の14C^{14}Cの量、λ\lambda14C^{14}Cの崩壊定数。
問題文から、N(t)=8.05N(t) = 8.05 cpm、 N0=12.5N_0 = 12.5 cpmである。
λ\lambdaは半減期T1/2T_{1/2}を用いて λ=ln2T1/2\lambda = \frac{\ln{2}}{T_{1/2}}と表せる。
この問題ではT1/2=5730T_{1/2} = 5730年なので、
λ=ln25730\lambda = \frac{\ln{2}}{5730}
したがって、年代測定の公式は、
8.05=12.5eln25730t8.05 = 12.5 e^{-\frac{\ln{2}}{5730}t}
この式をttについて解く。
8.0512.5=eln25730t\frac{8.05}{12.5} = e^{-\frac{\ln{2}}{5730}t}
両辺の自然対数をとると、
ln8.0512.5=ln25730t\ln{\frac{8.05}{12.5}} = -\frac{\ln{2}}{5730}t
t=5730ln2ln8.0512.5t = -\frac{5730}{\ln{2}} \ln{\frac{8.05}{12.5}}
t=5730ln2(ln8.05ln12.5)t = -\frac{5730}{\ln{2}} (\ln{8.05} - \ln{12.5})
t=57300.6931(2.08572.5257)t = -\frac{5730}{0.6931} (2.0857 - 2.5257)
t=57300.6931(0.44)t = -\frac{5730}{0.6931} (-0.44)
t=57300.6931×0.44t = \frac{5730}{0.6931} \times 0.44
t3645.5t \approx 3645.5

3. 最終的な答え

このミイラは約3645年前のものと考えられる。

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