重量が5トン、翼面積が28平方メートルの飛行機が、高度1500mで、空気密度が1kg/m³の環境下、320km/hで飛行している。エンジンの推力は7.23kNである。この飛行機の翼の揚力係数、抗力係数、揚抗比を求めよ。重力加速度は9.8m/s²とする。

応用数学力学航空力学物理揚力係数抗力係数揚抗比
2025/7/21

1. 問題の内容

重量が5トン、翼面積が28平方メートルの飛行機が、高度1500mで、空気密度が1kg/m³の環境下、320km/hで飛行している。エンジンの推力は7.23kNである。この飛行機の翼の揚力係数、抗力係数、揚抗比を求めよ。重力加速度は9.8m/s²とする。

2. 解き方の手順

まず、単位をSI単位系に変換する。
* 重量: 5 t=5000 kg5 \text{ t} = 5000 \text{ kg}
* 速度: 320 km/h=320×10003600 m/s=8009 m/s88.89 m/s320 \text{ km/h} = 320 \times \frac{1000}{3600} \text{ m/s} = \frac{800}{9} \text{ m/s} \approx 88.89 \text{ m/s}
* 推力: 7.23 kN=7230 N7.23 \text{ kN} = 7230 \text{ N}
次に、揚力と抗力の式を用いる。
揚力 L=12ρv2SCLL = \frac{1}{2} \rho v^2 S C_L
抗力 D=12ρv2SCDD = \frac{1}{2} \rho v^2 S C_D
ここで、ρ\rho は空気密度、 vv は速度、SS は翼面積、CLC_L は揚力係数、CDC_D は抗力係数である。
飛行機が水平に等速で飛行しているとき、揚力は重力と釣り合い、抗力は推力と釣り合う。
揚力 L=mg=5000 kg×9.8 m/s2=49000 NL = mg = 5000 \text{ kg} \times 9.8 \text{ m/s}^2 = 49000 \text{ N}
抗力 D=推力=7230 ND = \text{推力} = 7230 \text{ N}
揚力の式から揚力係数 CLC_L を求める。
49000=12×1×(8009)2×28×CL49000 = \frac{1}{2} \times 1 \times (\frac{800}{9})^2 \times 28 \times C_L
CL=49000×21×(8009)2×28=9800064000081×28=98000×81640000×28=7938000179200000.443C_L = \frac{49000 \times 2}{1 \times (\frac{800}{9})^2 \times 28} = \frac{98000}{\frac{640000}{81} \times 28} = \frac{98000 \times 81}{640000 \times 28} = \frac{7938000}{17920000} \approx 0.443
抗力の式から抗力係数 CDC_D を求める。
7230=12×1×(8009)2×28×CD7230 = \frac{1}{2} \times 1 \times (\frac{800}{9})^2 \times 28 \times C_D
CD=7230×21×(8009)2×28=1446064000081×28=14460×81640000×28=1171260179200000.065C_D = \frac{7230 \times 2}{1 \times (\frac{800}{9})^2 \times 28} = \frac{14460}{\frac{640000}{81} \times 28} = \frac{14460 \times 81}{640000 \times 28} = \frac{1171260}{17920000} \approx 0.065
揚抗比 L/D=CLCD=0.4430.0656.82L/D = \frac{C_L}{C_D} = \frac{0.443}{0.065} \approx 6.82

3. 最終的な答え

揚力係数: CL0.443C_L \approx 0.443
抗力係数: CD0.065C_D \approx 0.065
揚抗比: L/D6.82L/D \approx 6.82

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