AとBの2つの野球チームが5試合行う。引き分けはないものとし、各試合でAチームがBチームに勝つ確率は$\frac{5}{8}$である。 (1) Aチームが勝った試合数をXとするとき、Xの平均と標準偏差を求めよ。 (2) 勝った試合数の2乗の勝ち点がもらえるとする。Aチームの勝ち点の平均を求めよ。

確率論・統計学二項分布確率期待値分散標準偏差
2025/7/21

1. 問題の内容

AとBの2つの野球チームが5試合行う。引き分けはないものとし、各試合でAチームがBチームに勝つ確率は58\frac{5}{8}である。
(1) Aチームが勝った試合数をXとするとき、Xの平均と標準偏差を求めよ。
(2) 勝った試合数の2乗の勝ち点がもらえるとする。Aチームの勝ち点の平均を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) Aチームが勝つ試合数Xは、二項分布に従う。試行回数n=5n=5、成功確率p=58p=\frac{5}{8}の二項分布B(5,58)B(5, \frac{5}{8})である。
二項分布の平均はE(X)=npE(X) = np、分散はV(X)=np(1p)V(X) = np(1-p)で与えられる。標準偏差は分散の平方根である。
平均E(X)=558=258E(X) = 5 \cdot \frac{5}{8} = \frac{25}{8}
分散V(X)=558(158)=55838=7564V(X) = 5 \cdot \frac{5}{8} \cdot (1-\frac{5}{8}) = 5 \cdot \frac{5}{8} \cdot \frac{3}{8} = \frac{75}{64}
標準偏差σ(X)=V(X)=7564=758=538\sigma(X) = \sqrt{V(X)} = \sqrt{\frac{75}{64}} = \frac{\sqrt{75}}{8} = \frac{5\sqrt{3}}{8}
(2) Aチームの勝ち点の平均を求める。勝ち点は勝った試合数の2乗なので、Y=X2Y = X^2の期待値E(Y)=E(X2)E(Y) = E(X^2)を求めればよい。
V(X)=E(X2)E(X)2V(X) = E(X^2) - E(X)^2より、E(X2)=V(X)+E(X)2E(X^2) = V(X) + E(X)^2である。
E(X2)=7564+(258)2=7564+62564=70064=17516E(X^2) = \frac{75}{64} + (\frac{25}{8})^2 = \frac{75}{64} + \frac{625}{64} = \frac{700}{64} = \frac{175}{16}

3. 最終的な答え

(1) 平均: 258\frac{25}{8}, 標準偏差: 538\frac{5\sqrt{3}}{8}
(2) 勝ち点の平均: 17516\frac{175}{16}

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