## 問題の解答
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1. 問題の内容
**(1)** 項ベクトルである3つのベクトル が、2つの項ベクトル の線形結合で表されるとき、 は線形従属であることを証明する。
**(2)** である自然数 に対して、 個の実数 が与えられたとき、 成分が であるような 次正方行列 の行列式 を求める。
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2. 解き方の手順
**(1)**
が の線形結合で表されるとする。すなわち、ある係数 が存在して、
このとき、 が線形従属であるとは、少なくとも1つは0でない係数 が存在して、
が成り立つことを意味する。上記の の表現を代入すると、
これを について整理すると、
ここで、連立一次方程式
を考える。この連立方程式は、 に関する2つの式で、3つの未知数を持つので、自明でない解 が存在する。つまり、少なくとも1つは0でない が存在して上記の式を満たす。
したがって、 は線形従属である。
**(2)**
の 成分は である。
, とおくと、 の第 列ベクトルは と表せる。
* の場合:
加法定理を用いると、
* の場合:
の各列は、 と の線形結合で表されるので、 の列空間は と で張られる空間に含まれる。したがって、列空間の次元は高々2である。もし なら、 の列ベクトルは線形従属になる。
線形従属な列を持つ行列の行列式は0であるため、
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3. 最終的な答え
**(1)** は線形従属である。(証明は上記の通り)
**(2)**
* のとき、
* のとき、