自然数 $a$ と $b$ が互いに素であるとき、$a+2b$ と $3a+5b$ も互いに素であることを背理法を用いて証明する。

数論互いに素最大公約数背理法証明
2025/7/21

1. 問題の内容

自然数 aabb が互いに素であるとき、a+2ba+2b3a+5b3a+5b も互いに素であることを背理法を用いて証明する。

2. 解き方の手順

背理法を用いるため、a+2ba+2b3a+5b3a+5b が互いに素でないと仮定する。つまり、a+2ba+2b3a+5b3a+5b の最大公約数 ddd>1d > 1 であると仮定する。
このとき、a+2ba+2b3a+5b3a+5bdd で割り切れるから、
a+2b=kda+2b = kd (k は整数)
3a+5b=ld3a+5b = ld (l は整数)
となる。
上の式に3をかけると
3(a+2b)=3kd3(a+2b) = 3kd
3a+6b=3kd3a + 6b = 3kd
この式から 3a+5b=ld3a+5b = ld を引くと
(3a+6b)(3a+5b)=3kdld(3a + 6b) - (3a+5b) = 3kd - ld
b=(3kl)db = (3k-l)d
同様に、
5(a+2b)=5kd5(a+2b) = 5kd
5a+10b=5kd5a + 10b = 5kd
下の式に2をかけると
2(3a+5b)=2ld2(3a+5b) = 2ld
6a+10b=2ld6a + 10b = 2ld
上の式から下の式を引くと
(5a+10b)(6a+10b)=5kd2ld(5a + 10b) - (6a + 10b) = 5kd - 2ld
a=(5k2l)d-a = (5k-2l)d
a=(2l5k)da = (2l-5k)d
a=(2l5k)da = (2l-5k)db=(3kl)db = (3k-l)d より、aabbdd という共通の約数を持つことがわかる。
しかし、d>1d > 1 なので、aabb は互いに素であるという仮定に矛盾する。
したがって、a+2ba+2b3a+5b3a+5b は互いに素である。

3. 最終的な答え

a+2ba+2b3a+5b3a+5b は互いに素である。(証明終わり)

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