複素数 $z$ に対して、以下の2つの問題を解く。 (1) $\frac{1}{z+i} + \frac{1}{z-i}$ が実数となるような点 $z$ 全体が描く図形 $P$ を複素数平面上に図示する。 (2) $z$ が (1) で求めた図形 $P$ 上を動くとき、$w = \frac{z+i}{z-i}$ が描く図形を複素数平面上に図示する。
2025/7/21
1. 問題の内容
複素数 に対して、以下の2つの問題を解く。
(1) が実数となるような点 全体が描く図形 を複素数平面上に図示する。
(2) が (1) で求めた図形 上を動くとき、 が描く図形を複素数平面上に図示する。
2. 解き方の手順
(1) (, は実数)とおく。
が実数となる条件は、虚部が0であることだから、
よって、 または 。
ただし、 より、。
のときは、 が実数であり、 を満たす。
のときは、原点中心半径の円であり、 を満たす。なぜなら、円上の点はを満たし、のとき、なので、円上の点は。
(2) より、。
(1)で求めたがまたはを満たすとき、の軌跡を求める。
(i) のとき、は実数なので、。
よって、。ただし、 より、 を満たす。
のとき、が定義できない。のとき、なので、を満たす。よって、。
したがって、 かつ 。
(ii) のとき、。 を代入する。
よって、中心3, 半径の円となる。
より、は円全体となる。
3. 最終的な答え
(1) 直線 (実軸) と、原点中心で半径の円である。ただし、 は除く。
(2) 絶対値が1の円(単位円、ただし1を除く)と、中心が3で半径がの円である。