(1) 不等式 x2+y2≤∣x∣+∣y∣ について考えます。 この不等式は、x と y に関して偶関数であるため、第1象限 (x≥0 かつ y≥0) の領域を考えて、それを4倍すればよいです。 第1象限では、x≥0 かつ y≥0 なので、∣x∣=x および ∣y∣=y となります。 したがって、x2+y2≤x+y となります。 これを変形すると、
x2−x+y2−y≤0 (x−21)2−41+(y−21)2−41≤0 (x−21)2+(y−21)2≤21 これは、中心が (21,21) 、半径が 21 の円を表します。 この円が第1象限に存在する部分の面積は、円の 41 であるので、 41π(21)2=41π21=8π したがって、求める面積は、これを4倍した 4⋅8π=2π となります。 また、x=0またはy=0の時も領域に含まれるので、追加で正方形の面積が必要になります。x=0の場合は、y2≤∣y∣より−1≤y≤1、y=0の場合は、x2≤∣x∣より−1≤x≤1となるので、正方形の面積は(2⋅2)−2π 4−2π+2π=4となる。 (2) 連立不等式について考えます。
x2+y2−6∣x∣−6y≤0 より、x≥0 のとき x2+y2−6x−6y≤0 であり、x<0 のとき x2+y2+6x−6y≤0 です。 また、y−x≤6 より、y≤x+6 です。 x≥0 のとき、x2−6x+y2−6y≤0 より (x−3)2+(y−3)2≤18 x<0 のとき、x2+6x+y2−6y≤0 より (x+3)2+(y−3)2≤18 (x−3)2+(y−3)2≤18 は中心 (3,3), 半径 32 の円を表します。x≥0の部分を考えます。 (x+3)2+(y−3)2≤18 は中心 (−3,3), 半径 32 の円を表します。x<0の部分を考えます。 y≤x+6 は直線 y=x+6 の下側の領域を表します。 2つの円の重なり合う部分とy≤x+6の領域の面積を計算します。 2つの円は、x軸に関して対称であり、y=x+6 は2つの円の中心を通るので、求める面積は、2つの半円の面積と、2つの円が重なっている部分の面積となります。 半径が32なので、円の面積は18π、半円の面積は9πとなります。 求める領域は2つの半円を合わせたものになり、直線によって中心を結ぶ線分が分割され、直線の分割された円弧より下になる部分の和。中心間の距離は