K先生がご機嫌である確率に関する問題です。ご機嫌の日の翌日にご機嫌である確率は $\frac{2}{3}$、ご機嫌でない日の翌日にご機嫌である確率は $\frac{1}{2}$です。$n$日後にご機嫌である確率を $p_n$とするとき、以下の問いに答えます。ただし、今日はご機嫌であるとします。 (1) $p_1$, $p_2$, $p_3$を求めます。 (2) $p_{n+1}$を $p_n$を用いて表します。 (3) $p_n$を求めます。

確率論・統計学確率漸化式確率漸化式
2025/7/21

1. 問題の内容

K先生がご機嫌である確率に関する問題です。ご機嫌の日の翌日にご機嫌である確率は 23\frac{2}{3}、ご機嫌でない日の翌日にご機嫌である確率は 12\frac{1}{2}です。nn日後にご機嫌である確率を pnp_nとするとき、以下の問いに答えます。ただし、今日はご機嫌であるとします。
(1) p1p_1, p2p_2, p3p_3を求めます。
(2) pn+1p_{n+1}pnp_nを用いて表します。
(3) pnp_nを求めます。

2. 解き方の手順

(1) p1p_1, p2p_2, p3p_3 を求める。
p1p_1: 今日ご機嫌なので、明日にご機嫌である確率は 23\frac{2}{3}
p1=23p_1 = \frac{2}{3}
p2p_2: 明日ご機嫌で、明後日もご機嫌である確率と、明日ご機嫌でなく、明後日ご機嫌である確率を足し合わせます。
明日ご機嫌である確率は p1=23p_1 = \frac{2}{3}、明日ご機嫌でない確率は 1p1=131 - p_1 = \frac{1}{3}
p2=p1×23+(1p1)×12=23×23+13×12=49+16=8+318=1118p_2 = p_1 \times \frac{2}{3} + (1 - p_1) \times \frac{1}{2} = \frac{2}{3} \times \frac{2}{3} + \frac{1}{3} \times \frac{1}{2} = \frac{4}{9} + \frac{1}{6} = \frac{8+3}{18} = \frac{11}{18}
p3p_3: 上と同様に考えます。
p3=p2×23+(1p2)×12=1118×23+(11118)×12=1118×23+718×12=2254+736=44108+21108=65108p_3 = p_2 \times \frac{2}{3} + (1 - p_2) \times \frac{1}{2} = \frac{11}{18} \times \frac{2}{3} + (1 - \frac{11}{18}) \times \frac{1}{2} = \frac{11}{18} \times \frac{2}{3} + \frac{7}{18} \times \frac{1}{2} = \frac{22}{54} + \frac{7}{36} = \frac{44}{108} + \frac{21}{108} = \frac{65}{108}
(2) pn+1p_{n+1}pnp_nを用いて表す。
nn日後にご機嫌である確率が pnp_n であるとき、n+1n+1日後にご機嫌である確率は、nn日後にご機嫌であり、かつn+1n+1日後もご機嫌である確率と、nn日後にご機嫌でなく、かつn+1n+1日後にご機嫌である確率を足し合わせたものです。
pn+1=pn×23+(1pn)×12=23pn+1212pn=(2312)pn+12=16pn+12p_{n+1} = p_n \times \frac{2}{3} + (1 - p_n) \times \frac{1}{2} = \frac{2}{3}p_n + \frac{1}{2} - \frac{1}{2}p_n = (\frac{2}{3} - \frac{1}{2})p_n + \frac{1}{2} = \frac{1}{6}p_n + \frac{1}{2}
pn+1=16pn+12p_{n+1} = \frac{1}{6} p_n + \frac{1}{2}
(3) pnp_nを求める。
pn+1=16pn+12p_{n+1} = \frac{1}{6} p_n + \frac{1}{2}を変形します。
pn+1α=16(pnα)p_{n+1} - \alpha = \frac{1}{6} (p_n - \alpha) となる α\alpha を求めます。
pn+1=16pn+56αp_{n+1} = \frac{1}{6} p_n + \frac{5}{6}\alpha
よって 56α=12\frac{5}{6} \alpha = \frac{1}{2} より α=35\alpha = \frac{3}{5}
pn+135=16(pn35)p_{n+1} - \frac{3}{5} = \frac{1}{6} (p_n - \frac{3}{5})
qn=pn35q_n = p_n - \frac{3}{5} とおくと、
qn+1=16qnq_{n+1} = \frac{1}{6} q_n
q1=p135=2335=10915=115q_1 = p_1 - \frac{3}{5} = \frac{2}{3} - \frac{3}{5} = \frac{10 - 9}{15} = \frac{1}{15}
よって qn=q1(16)n1=115(16)n1q_n = q_1 (\frac{1}{6})^{n-1} = \frac{1}{15} (\frac{1}{6})^{n-1}
pn=qn+35=115(16)n1+35=115×16n1+915=115(16n1+9)p_n = q_n + \frac{3}{5} = \frac{1}{15} (\frac{1}{6})^{n-1} + \frac{3}{5} = \frac{1}{15} \times \frac{1}{6^{n-1}} + \frac{9}{15} = \frac{1}{15} (\frac{1}{6^{n-1}} + 9)
pn=115(16n1+9)p_n = \frac{1}{15} (\frac{1}{6^{n-1}} + 9)

3. 最終的な答え

(1) p1=23,p2=1118,p3=65108p_1 = \frac{2}{3}, p_2 = \frac{11}{18}, p_3 = \frac{65}{108}
(2) pn+1=16pn+12p_{n+1} = \frac{1}{6} p_n + \frac{1}{2}
(3) pn=115(16n1+9)p_n = \frac{1}{15} (\frac{1}{6^{n-1}} + 9)

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