ディスカウントストア A 店における缶コーヒーの価格 $X$ と 1 日の販売数量 $Y$ のデータが与えられています。このデータを用いて、以下の問題を解きます。 1. 回帰式 $Y = a + bX$ を最小二乗法(OLS)により推定する。

確率論・統計学回帰分析最小二乗法統計線形回帰予測
2025/7/22

1. 問題の内容

ディスカウントストア A 店における缶コーヒーの価格 XX と 1 日の販売数量 YY のデータが与えられています。このデータを用いて、以下の問題を解きます。

1. 回帰式 $Y = a + bX$ を最小二乗法(OLS)により推定する。

2. この缶コーヒーを 1 円値下げした時、1 日の販売数量がどれくらい増加するか予測する。

3. この缶コーヒーを 95 円にした時、1 日の販売数量がいくらになるか予測する。

4. この缶コーヒーを 78 円にした時、1 日の販売数量がいくらになるか予測する。

2. 解き方の手順

まず、与えられたデータから必要な統計量を計算します。
XX の平均 Xˉ\bar{X}YY の平均 Yˉ\bar{Y} はすでに与えられています。 Xˉ=100\bar{X} = 100, Yˉ=38\bar{Y} = 38
次に、表の残りの部分を埋めます。
| XX | YY | XXˉX-\bar{X} | YYˉY-\bar{Y} | (XXˉ)2(X-\bar{X})^2 | (YYˉ)2(Y-\bar{Y})^2 | (XXˉ)(YYˉ)(X-\bar{X})(Y-\bar{Y}) |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 115 | 10 | 15 | -28 | 225 | 784 | -420 |
| 110 | 20 | 10 | -18 | 100 | 324 | -180 |
| 100 | 30 | 0 | -8 | 0 | 64 | 0 |
| 90 | 60 | -10 | 22 | 100 | 484 | -220 |
| 85 | 70 | -15 | 32 | 225 | 1024 | -480 |
| 合計 | | | | 650 | 2680 | -1300 |
回帰式の係数 bb は以下の式で計算されます。
b=i=1n(XiXˉ)(YiYˉ)i=1n(XiXˉ)2=(XXˉ)(YYˉ)(XXˉ)2b = \frac{\sum_{i=1}^{n}(X_i - \bar{X})(Y_i - \bar{Y})}{\sum_{i=1}^{n}(X_i - \bar{X})^2} = \frac{\sum (X-\bar{X})(Y-\bar{Y})}{\sum (X-\bar{X})^2}
b=1300650=2b = \frac{-1300}{650} = -2
回帰式の係数 aa は以下の式で計算されます。
a=YˉbXˉ=38(2)(100)=38+200=238a = \bar{Y} - b\bar{X} = 38 - (-2)(100) = 38 + 200 = 238
したがって、回帰式は Y=2382XY = 238 - 2X となります。

2. 缶コーヒーを 1 円値下げした時、1 日の販売数量の増加量は $b$ の絶対値に等しくなります。したがって、販売数量は 2 個増加します。

3. $X = 95$ のとき、 $Y = 238 - 2(95) = 238 - 190 = 48$。したがって、1 日の販売数量は 48 個と予測されます。

4. $X = 78$ のとき、 $Y = 238 - 2(78) = 238 - 156 = 82$。したがって、1 日の販売数量は 82 個と予測されます。

3. 最終的な答え

1. 回帰式: $Y = 238 - 2X$

2. 増加量: 2 個

3. 販売数量 ($X=95$): 48 個

4. 販売数量 ($X=78$): 82 個

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