実数 $a$ に対し、2次関数 $f(x) = x^2 - 4x + a$ の区間 $a \le x \le a+1$ における最小値を $g(a)$ とする。 (1) $g(a)$ を求める。 (2) $g(a)$ の最小値とそのときの $a$ の値を求める。

1. 問題の内容

実数 $a$ に対し、2次関数 $f(x) = x^2 - 4x + a$ の区間 $a \le x \le a+1$ における最小値を $g(a)$ とする。

(1) $g(a)$ を求める。

(2) $g(a)$ の最小値とそのときの $a$ の値を求める。

2. 解き方の手順

(1) まず、$f(x)$ を平方完成する。

$f(x) = x^2 - 4x + a = (x-2)^2 - 4 + a$

よって、軸は $x=2$ である。

区間 $a \le x \le a+1$ における $f(x)$ の最小値を $g(a)$ とすると、次の3つの場合に分けて考える。

(i) $a+1 < 2$ つまり $a < 1$ のとき

区間 $a \le x \le a+1$ で $f(x)$ は減少関数であるから、最小値は $x=a+1$ のときである。

$g(a) = f(a+1) = (a+1)^2 - 4(a+1) + a = a^2 + 2a + 1 - 4a - 4 + a = a^2 - a - 3$

(ii) $a \le 2 \le a+1$ つまり $1 \le a \le 2$ のとき

区間 $a \le x \le a+1$ に軸 $x=2$ が含まれるので、最小値は頂点の $x=2$ のときである。

$g(a) = f(2) = 2^2 - 4(2) + a = 4 - 8 + a = a - 4$

(iii) $2 < a$ のとき

区間 $a \le x \le a+1$ で $f(x)$ は増加関数であるから、最小値は $x=a$ のときである。

$g(a) = f(a) = a^2 - 4a + a = a^2 - 3a$

以上より、$g(a)$ は次のように表される。

$g(a) = \begin{cases} a^2 - a - 3 & (a < 1) \\ a - 4 & (1 \le a \le 2) \\ a^2 - 3a & (2 < a) \end{cases}$

(2) 次に、$g(a)$ の最小値を求める。

(i) $a < 1$ のとき

$g(a) = a^2 - a - 3 = (a - \frac{1}{2})^2 - \frac{1}{4} - 3 = (a - \frac{1}{2})^2 - \frac{13}{4}$

$a < 1$ より、最小となるのは $a = \frac{1}{2}$ のときで、最小値は $-\frac{13}{4}$

(ii) $1 \le a \le 2$ のとき

$g(a) = a - 4$

$1 \le a \le 2$ より、最小となるのは $a = 1$ のときで、最小値は $-3$。または$a=2$のときで、最小値は $-2$。

従って$a=1$のとき最小値は$-3$

(iii) $2 < a$ のとき

$g(a) = a^2 - 3a = (a - \frac{3}{2})^2 - \frac{9}{4}$

$2 < a$ より、軸は $a=\frac{3}{2}$ であり範囲外なので、$a$ が $2$ に近いほど小さい。$a$ が $2$ の近くのとき、$g(a)$ は $2^2 - 3(2) = 4 - 6 = -2$ である。

3つの場合を比較すると、$a = \frac{1}{2}$ のとき $g(a) = -\frac{13}{4} = -3.25$ が最小値である。

3. 最終的な答え

(1) $g(a) = \begin{cases} a^2 - a - 3 & (a < 1) \\ a - 4 & (1 \le a \le 2) \\ a^2 - 3a & (2 < a) \end{cases}$

(2) $g(a)$ の最小値は $-\frac{13}{4}$ で、そのときの $a$ の値は $\frac{1}{2}$。