2つの2次関数 $y = x^2 - 2$ と $y = x^2 + 4x + 1$ があり、区間 $t \le x \le 0$ (tは負の定数) におけるそれぞれの最大値を $M$、最小値を $m$ とする。 (i) 関数①のグラフをx軸方向に $p$、y軸方向に $q$ だけ平行移動すると、関数②のグラフになるときの $p, q$ の値を求める。 (ii) $t = -2$ のとき、$M-m$ の値を求める。 (iii) $-2 < t < 0$ のとき、$M-m = 1$ となるような $t$ の値を求める。

代数学二次関数平行移動最大値最小値平方完成
2025/7/22

1. 問題の内容

2つの2次関数 y=x22y = x^2 - 2y=x2+4x+1y = x^2 + 4x + 1 があり、区間 tx0t \le x \le 0 (tは負の定数) におけるそれぞれの最大値を MM、最小値を mm とする。
(i) 関数①のグラフをx軸方向に pp、y軸方向に qq だけ平行移動すると、関数②のグラフになるときの p,qp, q の値を求める。
(ii) t=2t = -2 のとき、MmM-m の値を求める。
(iii) 2<t<0-2 < t < 0 のとき、Mm=1M-m = 1 となるような tt の値を求める。

2. 解き方の手順

(i) 関数① y=x22y = x^2 - 2 を x軸方向に pp、y軸方向に qq だけ平行移動した式は、
yq=(xp)22y - q = (x - p)^2 - 2 となり、y=(xp)22+qy = (x-p)^2 - 2 + q となる。
これが関数② y=x2+4x+1y = x^2 + 4x + 1 と一致するので、y=x22px+p22+qy = x^2 - 2px + p^2 - 2 + q と比較する。
xx の係数より 2p=4-2p = 4 なので p=2p = -2
定数項より p22+q=1p^2 - 2 + q = 1 なので (2)22+q=1(-2)^2 - 2 + q = 142+q=14 - 2 + q = 12+q=12 + q = 1 となり、q=1q = -1
(ii) t=2t = -2 のとき、関数① y=x22y = x^2 - 2 について、区間 2x0-2 \le x \le 0 で考える。
x=0x = 0 のとき y=2y = -2
x=2x = -2 のとき y=(2)22=42=2y = (-2)^2 - 2 = 4 - 2 = 2
x=0x = 0 が区間に含まれるため、x=0x = 0 で最小値 y=2y = -2 をとる。
よって、最大値 M=2M = 2
関数② y=x2+4x+1y = x^2 + 4x + 1 について、平方完成すると y=(x+2)23y = (x+2)^2 - 3
x=2x = -2 が区間 2x0-2 \le x \le 0 に含まれるので、x=2x = -2 で最小値 y=3y = -3 をとる。
よって、最小値 m=3m = -3
Mm=2(3)=2+3=5M - m = 2 - (-3) = 2 + 3 = 5
(iii) 2<t<0-2 < t < 0 のとき、関数① y=x22y = x^2 - 2 について、区間 tx0t \le x \le 0 で考える。
x=0x = 0 のとき y=2y = -2
x=tx = t のとき y=t22y = t^2 - 2
x=0x = 0 が区間に含まれるため、x=0x = 0 で最小値 y=2y = -2 をとる。
t<0t < 0 であるから、t2>0t^2 > 0 であり、t22>2t^2 - 2 > -2 となる場合がある。
最大値は、M=t22M = t^2 - 2
関数② y=(x+2)23y = (x+2)^2 - 3 について、区間 tx0t \le x \le 0 で考える。
x=2x = -2 は区間外である。
x=0x = 0 のとき y=1y = 1
x=tx = t のとき y=t2+4t+1y = t^2 + 4t + 1
最小値は、m=t2+4t+1m = t^2 + 4t + 1
Mm=(t22)(t2+4t+1)=t22t24t1=4t3M - m = (t^2 - 2) - (t^2 + 4t + 1) = t^2 - 2 - t^2 - 4t - 1 = -4t - 3
Mm=1M - m = 1 より 4t3=1-4t - 3 = 1 なので 4t=4-4t = 4t=1t = -1
2<t<0-2 < t < 0 を満たすので、t=1t = -1 は条件を満たす。

3. 最終的な答え

(i) p=2,q=1p = -2, q = -1
(ii) Mm=5M - m = 5
(iii) t=1t = -1

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