## 問題の内容
円 C:x2+(y+2)2=4 と円 D:(x−a)2+y2=1 が異なる2点で交わるとき、以下の問いに答える問題です。 (2) C と D の2つの交点を通る直線の方程式を求める。 (3) a が (1) の範囲を動くとき、(2) の直線が通過する領域を図示する。 ## 解き方の手順
(1) **a の取りうる値の範囲を求める** 円 C の中心は (0,−2)、半径は 2 です。円 D の中心は (a,0)、半径は 1 です。 2つの円 C と D が異なる2点で交わるためには、以下の条件が成り立ちます。 |半径の差| < |中心間の距離| < |半径の和|
d=(a−0)2+(0−(−2))2=a2+4 したがって、
∣2−1∣<a2+4<2+1 1<a2+4<3 各辺を2乗すると、
1<a2+4<9 1<a2+4 より、a2>−3 となりますが、これは常に成り立ちます。 a2+4<9 より、a2<5 となるので、−5<a<5 (2) **CとDの2つの交点を通る直線の方程式を求める**
2つの円 C と D の方程式をそれぞれ展開します。 C:x2+y2+4y+4=4 D:x2−2ax+a2+y2=1 C:x2+y2+4y=0 D:x2+y2−2ax+a2−1=0 2つの円の交点を通る直線の方程式は、C−D=0 で求まります。 (x2+y2+4y)−(x2+y2−2ax+a2−1)=0 2ax+4y−a2+1=0 よって、直線の方程式は
2ax+4y−a2+1=0 (3) **aが(1)の範囲を動くとき、(2)の直線が通過する領域を図示する**
−a2+2xa+(4y+1)=0 a2−2xa−(4y+1)=0 a の存在条件を考えるために、この a に関する2次方程式が −5<a<5 の範囲に少なくとも1つの実数解を持つ条件を考えます。 f(a)=a2−2xa−(4y+1) とおくと、 判別式 D=(−2x)2−4(1)(−4y−1)=4x2+16y+4 D/4=x2+4y+1≥0 x2+4y+1≥0 4y≥−x2−1 y≥−41x2−41 これは下に凸な放物線であり、この放物線より上側の領域が求める領域の一部です。
次に f(−5)≤0 または f(5)≤0 を確認します。 f(−5)=5+25x−4y−1=4+25x−4y≤0 4y≥25x+4 y≥25x+1 f(5)=5−25x−4y−1=4−25x−4y≤0 4y≥−25x+4 y≥−25x+1 これら3つの条件を満たす領域を図示します。
## 最終的な答え
(1) −5<a<5 (2) 2ax+4y−a2+1=0 (3) 図示は、領域 y≥−41x2−41、 y≥25x+1、 y≥−25x+1 の共通部分となります。