三角形ABCにおいて、AB=4, AC=m+1, BC=m+3とする。ここでmは正の数である。三角形ABCの外接円の半径をR、内接円の半径をrとする。 (1) ACが最大辺でないという条件と、三角形ABCが直角三角形となるようなmの値を求める。 (2) 三角形ABCの面積Sをmで表し、m=5のときのSの値を求める。 (3) r = $\sqrt{2}$のときのmの値を求める。 (4) $\frac{R}{r} = \frac{8}{3}$となるようなmの値を求める。

幾何学三角形外接円内接円ヘロンの公式直角三角形三角比
2025/7/23

1. 問題の内容

三角形ABCにおいて、AB=4, AC=m+1, BC=m+3とする。ここでmは正の数である。三角形ABCの外接円の半径をR、内接円の半径をrとする。
(1) ACが最大辺でないという条件と、三角形ABCが直角三角形となるようなmの値を求める。
(2) 三角形ABCの面積Sをmで表し、m=5のときのSの値を求める。
(3) r = 2\sqrt{2}のときのmの値を求める。
(4) Rr=83\frac{R}{r} = \frac{8}{3}となるようなmの値を求める。

2. 解き方の手順

(1) ACが最大辺でない条件は、m+1m+3m+1 \le m+3かつm+14m+1 \le 4であるから、m3m \le 3である。
直角三角形となる条件は、以下の3パターンがある。
(i) AB2+AC2=BC2AB^2 + AC^2 = BC^2のとき: 42+(m+1)2=(m+3)24^2 + (m+1)^2 = (m+3)^2
16+m2+2m+1=m2+6m+916 + m^2 + 2m + 1 = m^2 + 6m + 9
4m=84m = 8
m=2m = 2
(ii) AB2+BC2=AC2AB^2 + BC^2 = AC^2のとき: 42+(m+3)2=(m+1)24^2 + (m+3)^2 = (m+1)^2
16+m2+6m+9=m2+2m+116 + m^2 + 6m + 9 = m^2 + 2m + 1
4m=244m = -24
m=6m = -6 (m>0より不適)
(iii) AC2+BC2=AB2AC^2 + BC^2 = AB^2のとき: (m+1)2+(m+3)2=42(m+1)^2 + (m+3)^2 = 4^2
m2+2m+1+m2+6m+9=16m^2 + 2m + 1 + m^2 + 6m + 9 = 16
2m2+8m6=02m^2 + 8m - 6 = 0
m2+4m3=0m^2 + 4m - 3 = 0
m=4±16+122=4±282=2±7m = \frac{-4 \pm \sqrt{16 + 12}}{2} = \frac{-4 \pm \sqrt{28}}{2} = -2 \pm \sqrt{7}
m>0m>0より、m=2+7m = -2 + \sqrt{7}
m3m \le 3を満たすものを探す。
m=2<3m = 2 < 3
m=2+7=2+2.64...<1<3m = -2 + \sqrt{7} = -2 + 2.64... < 1 < 3
よって、m=2m = 2m=2+7m = -2 + \sqrt{7}
(2) ヘロンの公式より、s=4+(m+1)+(m+3)2=2m+82=m+4s = \frac{4 + (m+1) + (m+3)}{2} = \frac{2m + 8}{2} = m+4
S=s(sa)(sb)(sc)=(m+4)(m+44)(m+4(m+1))(m+4(m+3))=(m+4)(m)(3)(1)=3m(m+4)S = \sqrt{s(s-a)(s-b)(s-c)} = \sqrt{(m+4)(m+4-4)(m+4-(m+1))(m+4-(m+3))} = \sqrt{(m+4)(m)(3)(1)} = \sqrt{3m(m+4)}
m=5m=5のとき、S=35(5+4)=159=135=915=315S = \sqrt{3 \cdot 5 (5+4)} = \sqrt{15 \cdot 9} = \sqrt{135} = \sqrt{9 \cdot 15} = 3\sqrt{15}
(3) 内接円の半径rは、S=rsS = rsより、r=Ss=3m(m+4)m+4r = \frac{S}{s} = \frac{\sqrt{3m(m+4)}}{m+4}
r=2r = \sqrt{2}のとき、3m(m+4)m+4=2\frac{\sqrt{3m(m+4)}}{m+4} = \sqrt{2}
3m(m+4)(m+4)2=2\frac{3m(m+4)}{(m+4)^2} = 2
3m2+12m=2(m2+8m+16)3m^2 + 12m = 2(m^2 + 8m + 16)
3m2+12m=2m2+16m+323m^2 + 12m = 2m^2 + 16m + 32
m24m32=0m^2 - 4m - 32 = 0
(m8)(m+4)=0(m-8)(m+4) = 0
m=8,4m=8, -4
m>0m>0より、m=8m=8
(4) R=abc4SR = \frac{abc}{4S}なので、R=4(m+1)(m+3)43m(m+4)=(m+1)(m+3)3m(m+4)R = \frac{4(m+1)(m+3)}{4\sqrt{3m(m+4)}} = \frac{(m+1)(m+3)}{\sqrt{3m(m+4)}}
r=Ss=3m(m+4)m+4r = \frac{S}{s} = \frac{\sqrt{3m(m+4)}}{m+4}
Rr=(m+1)(m+3)3m(m+4)m+43m(m+4)=(m+1)(m+3)(m+4)3m(m+4)=(m+1)(m+3)3m\frac{R}{r} = \frac{(m+1)(m+3)}{\sqrt{3m(m+4)}} \cdot \frac{m+4}{\sqrt{3m(m+4)}} = \frac{(m+1)(m+3)(m+4)}{3m(m+4)} = \frac{(m+1)(m+3)}{3m}
Rr=83\frac{R}{r} = \frac{8}{3}より、(m+1)(m+3)3m=83\frac{(m+1)(m+3)}{3m} = \frac{8}{3}
(m+1)(m+3)=8m(m+1)(m+3) = 8m
m2+4m+3=8mm^2 + 4m + 3 = 8m
m24m+3=0m^2 - 4m + 3 = 0
(m1)(m3)=0(m-1)(m-3) = 0
m=1,3m=1, 3

3. 最終的な答え

(1) m = 2, -2 + 7\sqrt{7}
(2) S = 3m(m+4)\sqrt{3m(m+4)}, m=5のとき S = 3153\sqrt{15}
(3) m = 8
(4) m = 1, 3

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