正の定数 $a$ が与えられ、y軸上の点A(0, $a$)と、放物線 $y=x^2$ の $x \ge 0$ の部分にある点P($\sqrt{y}$, $y$) を考える。線分APの長さの2乗を $L$ とするとき、次の問いに答える。ただし、$0 \le y \le a$ とする。 (1) $L$ を $a$ と $y$ を用いて表せ。 (2) $L$ の最小値とそのときの $y$ の値を求めよ。

解析学関数の最小値2点間の距離平方完成数式処理
2025/7/23

1. 問題の内容

正の定数 aa が与えられ、y軸上の点A(0, aa)と、放物線 y=x2y=x^2x0x \ge 0 の部分にある点P(y\sqrt{y}, yy) を考える。線分APの長さの2乗を LL とするとき、次の問いに答える。ただし、0ya0 \le y \le a とする。
(1) LLaayy を用いて表せ。
(2) LL の最小値とそのときの yy の値を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 点A(0, aa)と点P(y\sqrt{y}, yy) の距離の2乗 LL を求める。
2点間の距離の公式より、AP=(y0)2+(ya)2AP = \sqrt{(\sqrt{y} - 0)^2 + (y - a)^2}
したがって、L=AP2=(y0)2+(ya)2L = AP^2 = (\sqrt{y} - 0)^2 + (y - a)^2
L=y+(ya)2=y+y22ay+a2L = y + (y-a)^2 = y + y^2 - 2ay + a^2
L=y2+(12a)y+a2L = y^2 + (1-2a)y + a^2
(2) LLyy の関数として最小値を求める。LL を平方完成する。
L=y2+(12a)y+a2=(y+12a2)2(12a2)2+a2L = y^2 + (1-2a)y + a^2 = (y + \frac{1-2a}{2})^2 - (\frac{1-2a}{2})^2 + a^2
L=(y+12a2)214a+4a24+4a24L = (y + \frac{1-2a}{2})^2 - \frac{1-4a+4a^2}{4} + \frac{4a^2}{4}
L=(y+12a2)214a4L = (y + \frac{1-2a}{2})^2 - \frac{1 - 4a}{4}
LLy=12a2=a12y = -\frac{1-2a}{2} = a - \frac{1}{2} で最小値 14a4=a14-\frac{1-4a}{4} = a - \frac{1}{4} をとる。
ただし、0ya0 \le y \le a であるから、以下の3つの場合に分けて考える。
(i) a<12a < \frac{1}{2} のとき、 a12<0a - \frac{1}{2} < 0 であるから、y=0y = 0 で最小となる。
L(0)=02+(12a)0+a2=a2L(0) = 0^2 + (1-2a) \cdot 0 + a^2 = a^2
(ii) 12a32\frac{1}{2} \le a \le \frac{3}{2} のとき、0a12a0 \le a - \frac{1}{2} \le a であるから、y=a12y = a - \frac{1}{2} で最小となる。
L(a12)=a14L(a - \frac{1}{2}) = a - \frac{1}{4}
(iii) a>32a > \frac{3}{2} のとき、a12>aa - \frac{1}{2} > a であるから、y=ay = a で最小となる。
L(a)=a2+(12a)a+a2=a2+a2a2+a2=aL(a) = a^2 + (1-2a)a + a^2 = a^2 + a - 2a^2 + a^2 = a
まとめると、
(i) 0a<120 \le a < \frac{1}{2} のとき、最小値は a2a^2 で、y=0y=0
(ii) 12a32\frac{1}{2} \le a \le \frac{3}{2} のとき、最小値は a14a - \frac{1}{4} で、y=a12y = a - \frac{1}{2}
(iii) a>32a > \frac{3}{2} のとき、最小値は aa で、y=ay = a

3. 最終的な答え

(1) L=y2+(12a)y+a2L = y^2 + (1-2a)y + a^2
(2)
(i) 0a<120 \le a < \frac{1}{2} のとき、最小値は a2a^2 で、y=0y=0
(ii) 12a32\frac{1}{2} \le a \le \frac{3}{2} のとき、最小値は a14a - \frac{1}{4} で、y=a12y = a - \frac{1}{2}
(iii) a>32a > \frac{3}{2} のとき、最小値は aa で、y=ay = a

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