次の4つの関数の不定積分を求めます。 (1) $xe^x$ (2) $x \sin x$ (3) $\tan^{-1} x$ (4) $\log(x^2+1)$

1. 問題の内容

次の4つの関数の不定積分を求めます。

(1) $xe^x$

(2) $x \sin x$

(3) $\tan^{-1} x$

(4) $\log(x^2+1)$

2. 解き方の手順

(1) $xe^x$ の不定積分を求めるには、部分積分法を用います。

$u = x$, $dv = e^x dx$ とすると、$du = dx$, $v = e^x$ です。

部分積分法の公式 $\int u dv = uv - \int v du$ を用いると、

$\int xe^x dx = xe^x - \int e^x dx = xe^x - e^x + C = (x-1)e^x + C$

ここで、$C$ は積分定数です。

(2) $x \sin x$ の不定積分を求めるには、部分積分法を用います。

$u = x$, $dv = \sin x dx$ とすると、$du = dx$, $v = -\cos x$ です。

部分積分法の公式 $\int u dv = uv - \int v du$ を用いると、

$\int x \sin x dx = -x \cos x - \int (-\cos x) dx = -x \cos x + \int \cos x dx = -x \cos x + \sin x + C$

ここで、$C$ は積分定数です。

(3) $\tan^{-1} x$ の不定積分を求めるには、部分積分法を用います。

$u = \tan^{-1} x$, $dv = dx$ とすると、$du = \frac{1}{1+x^2} dx$, $v = x$ です。

部分積分法の公式 $\int u dv = uv - \int v du$ を用いると、

$\int \tan^{-1} x dx = x \tan^{-1} x - \int \frac{x}{1+x^2} dx$

ここで、$\int \frac{x}{1+x^2} dx$ を求めるために、置換積分法を用います。

$t = 1+x^2$ とすると、$dt = 2x dx$ より、$x dx = \frac{1}{2} dt$ です。

$\int \frac{x}{1+x^2} dx = \int \frac{1}{t} \frac{1}{2} dt = \frac{1}{2} \int \frac{1}{t} dt = \frac{1}{2} \log|t| + C_1 = \frac{1}{2} \log(1+x^2) + C_1$

よって、

$\int \tan^{-1} x dx = x \tan^{-1} x - \frac{1}{2} \log(1+x^2) + C$

ここで、$C$ は積分定数です。

(4) $\log(x^2+1)$ の不定積分を求めるには、部分積分法を用います。

$u = \log(x^2+1)$, $dv = dx$ とすると、$du = \frac{2x}{x^2+1} dx$, $v = x$ です。

部分積分法の公式 $\int u dv = uv - \int v du$ を用いると、

$\int \log(x^2+1) dx = x \log(x^2+1) - \int \frac{2x^2}{x^2+1} dx$

ここで、$\int \frac{2x^2}{x^2+1} dx = \int \frac{2(x^2+1) - 2}{x^2+1} dx = \int (2 - \frac{2}{x^2+1}) dx = 2x - 2 \int \frac{1}{x^2+1} dx = 2x - 2 \tan^{-1} x + C_1$

よって、

$\int \log(x^2+1) dx = x \log(x^2+1) - 2x + 2 \tan^{-1} x + C$

ここで、$C$ は積分定数です。

3. 最終的な答え

(1) $\int xe^x dx = (x-1)e^x + C$

(2) $\int x \sin x dx = -x \cos x + \sin x + C$

(3) $\int \tan^{-1} x dx = x \tan^{-1} x - \frac{1}{2} \log(1+x^2) + C$

(4) $\int \log(x^2+1) dx = x \log(x^2+1) - 2x + 2 \tan^{-1} x + C$

ここで、$C$ は積分定数です。