放物線 $y = -x^2 + 4x$ (1) の接線のうち、点 $(0, 9)$ を通るものの方程式を求め、さらに (1) と求めた2つの接線で囲まれた部分の面積を求める問題です。

解析学微分接線積分面積放物線
2025/7/23

1. 問題の内容

放物線 y=x2+4xy = -x^2 + 4x (1) の接線のうち、点 (0,9)(0, 9) を通るものの方程式を求め、さらに (1) と求めた2つの接線で囲まれた部分の面積を求める問題です。

2. 解き方の手順

まず、放物線 y=x2+4xy = -x^2 + 4x 上の点 (t,t2+4t)(t, -t^2 + 4t) における接線を求めます。
y=2x+4y' = -2x + 4 より、接線の傾きは 2t+4-2t + 4 なので、接線の方程式は
y(t2+4t)=(2t+4)(xt)y - (-t^2 + 4t) = (-2t + 4)(x - t)
y=(2t+4)xt2+4t+t2y = (-2t + 4)x - t^2 + 4t + t^2
y=(2t+4)x+t2y = (-2t + 4)x + t^2
この接線が点 (0,9)(0, 9) を通るので、
9=(2t+4)0+t29 = (-2t + 4) \cdot 0 + t^2
t2=9t^2 = 9
t=±3t = \pm 3
よって、2つの接線は
t=3t = 3 のとき、y=(23+4)x+9=2x+9y = (-2 \cdot 3 + 4)x + 9 = -2x + 9 (2)
t=3t = -3 のとき、y=(2(3)+4)x+9=10x+9y = (-2 \cdot (-3) + 4)x + 9 = 10x + 9 (3)
したがって、接線 (2) と (3) は y=2x+9y = -2x + 9y=10x+9y = 10x + 9 となります。
次に、放物線 (1) と接線 (2) で囲まれた部分の面積 S1S_1 と、放物線 (1) と接線 (3) で囲まれた部分の面積 S2S_2 をそれぞれ計算します。
放物線 (1) と接線 (2) の交点は、
x2+4x=2x+9-x^2 + 4x = -2x + 9
x26x+9=0x^2 - 6x + 9 = 0
(x3)2=0(x - 3)^2 = 0
x=3x = 3
したがって、S1=33(x2+4x(2x+9))dx=33(x2+6x9)dx=0S_1 = \int_3^3 (-x^2 + 4x - (-2x + 9)) dx = \int_3^3 (-x^2 + 6x - 9) dx = 0. これは、接線が接しているため当たり前。
放物線と接線で囲まれた面積の公式を使うと、
S1=16(33)3=0S_1 = \frac{|-1|}{6}(3-3)^3 = 0
放物線 (1) と接線 (3) の交点は、
x2+4x=10x+9-x^2 + 4x = 10x + 9
x2+6x+9=0x^2 + 6x + 9 = 0
(x+3)2=0(x + 3)^2 = 0
x=3x = -3
S2=16(3(3))3=0S_2 = \frac{|-1|}{6}(-3-(-3))^3 = 0.
交点がそれぞれx=3とx=-3であることと、放物線と接線が接していることから、この計算から面積は求められない。2つの接線と放物線で囲まれた面積を求めるには、x座標が3, -3の2点での放物線に接する2本の接線で囲まれた部分の面積を考える必要がある。放物線y=ax2+bx+cy = ax^2 + bx + cx=αx = \alphax=βx = \betaで接する2本の接線が囲む面積はa12(βα)3\frac{|a|}{12} (\beta - \alpha)^3で表される。
この問題ではy=x2+4xy = -x^2 + 4xx=3x = -3x=3x = 3で接する2本の接線で囲まれた部分の面積なので、面積は
S=112(3(3))3=6312=21612=18S = \frac{|-1|}{12}(3-(-3))^3 = \frac{6^3}{12} = \frac{216}{12} = 18

3. 最終的な答え

アイ:10
ウ:9
エオ:-2
カ:9
キク:18

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