問題は、与えられた4x4行列の行列式を計算し、その結果を用いて、ある要素に関する余因子を求め、元の行列の逆行列の特定の成分を計算することです。具体的には、(3,4)成分に対応する逆行列の要素を求める問題です。

代数学線形代数行列式余因子逆行列行列
2025/7/23

1. 問題の内容

問題は、与えられた4x4行列の行列式を計算し、その結果を用いて、ある要素に関する余因子を求め、元の行列の逆行列の特定の成分を計算することです。具体的には、(3,4)成分に対応する逆行列の要素を求める問題です。

2. 解き方の手順

(1) まず、与えられた行列の行列式を計算します。行列式は、行基本変形を用いて計算されています。
元の行列は
$\begin{vmatrix}
3 & -1 & 2 & 1 \\
-2 & 4 & 1 & -1 \\
6 & -5 & -2 & 2 \\
-3 & 7 & -2 & -5
\end{vmatrix}$
です。
行基本変形により、
$\begin{vmatrix}
3 & -1 & 2 & 1 \\
1 & 3 & 3 & 0 \\
0 & -3 & -6 & 0 \\
12 & 2 & 8 & 0
\end{vmatrix}$
となります。
さらに変形すると、
$1 \cdot (-1)^{1+4} \begin{vmatrix}
1 & 3 & 3 \\
0 & -3 & -6 \\
12 & 2 & 8
\end{vmatrix} = -1 \cdot \begin{vmatrix}
1 & 3 & 3 \\
0 & -3 & -6 \\
12 & 2 & 8
\end{vmatrix}$
となります。
さらに計算すると、
$6 \begin{vmatrix}
1 & 3 & 3 \\
0 & 1 & 2 \\
6 & 1 & 4
\end{vmatrix} = 6((4+36) - (18+2)) = 6(40-20) = 6(20) = 120$
行列式は120と計算されています。
(2) 次に、余因子 A43A_{43} を計算します。A43A_{43} は、元の行列から4行目と3列目を取り除いた3x3行列の行列式に (1)4+3(-1)^{4+3} をかけたものです。
$A_{43} = (-1)^{4+3} \begin{vmatrix}
3 & -1 & 1 \\
-2 & 4 & -1 \\
6 & -5 & 2
\end{vmatrix} = - \begin{vmatrix}
3 & -1 & 1 \\
-2 & 4 & -1 \\
6 & -5 & 2
\end{vmatrix}$
A43=((24+6+10)(24+15+4))=(4043)=(3)=3A_{43} = -((24+6+10) - (24+15+4)) = -(40 - 43) = -(-3) = 3
A43=3A_{43}=3と計算されています。
(3) 最後に、逆行列の (3,4) 成分を計算します。逆行列の (i,j) 成分は、元の行列の (j,i) 成分の余因子を行列式で割ったものに (1)i+j(-1)^{i+j} をかけたものです。したがって、逆行列の (3,4) 成分は A43A_{43} を元の行列の行列式で割ったものになります。
逆行列の (3,4) 成分 = A43A=3120=140\frac{A_{43}}{|A|} = \frac{3}{120} = \frac{1}{40}

3. 最終的な答え

逆行列の (3,4) 成分は 140\frac{1}{40} です。

「代数学」の関連問題

与えられた方程式 $4^x - 2^{x+1}a + 8a - 15 = 0$ について、以下の問いに答える。 (1) この方程式が実数解をただ1つ持つような $a$ の値の範囲を求める。 (2) こ...

指数方程式二次方程式判別式解の配置
2025/7/23

次の計算問題を解きます。 $\left\{\left(\frac{49}{36}\right)^{\frac{3}{10}}\right\}^{-\frac{5}{3}}$

指数法則累乗根計算
2025/7/23

4次正方行列 $A = \begin{pmatrix} 3 & -1 & 2 & 1 \\ -2 & 4 & 1 & -1 \\ 6 & -5 & -2 & 2 \\ -3 & 7 & -2 & -5...

行列行列式逆行列余因子
2025/7/23

与えられた二次方程式 $(x-2)^2 + 2(x-2) - 3 = 0$ を解いて、$x$ の値を求める問題です。

二次方程式因数分解方程式の解
2025/7/23

## 解答

箱ひげ図指数方程式対数不等式不等式因数分解対数二次方程式データの分析
2025/7/23

1辺が12cmの正方形の厚紙の四隅から合同な正方形を切り取り、ふたのない箱を作ります。底面の正方形の1辺が6cm以上で、4個の側面の長方形の面積の和を40cm²以上にするとき、切り取る正方形の1辺の長...

不等式二次方程式応用問題図形問題最大最小
2025/7/23

与えられた行列 $P = \begin{pmatrix} -4 & 0 & 1 \\ 5 & 1 & 3 \\ -3 & 0 & 2 \end{pmatrix}$ と $Q = \begin{pmat...

線形代数行列式行列
2025/7/23

次の2つの問題を解きます。ただし、$r > 0$、$-\pi < \alpha \leq \pi$とします。 (1) $\sin\theta - \cos\theta$ を $r\sin(\theta...

三角関数三角関数の合成加法定理
2025/7/23

与えられた数式の計算を行う問題です。数式は $(\sqrt{6}+2)(\sqrt{3}-\sqrt{2}) + \frac{12+2\sqrt{2}}{\sqrt{8}}$ です。

数式計算平方根有理化
2025/7/23

次の連立不等式を解きます。 $x^2 - 5x \leq 0$ $x^2 - 6x + 2 > 0$

不等式二次不等式連立不等式解の公式平方根
2025/7/23