AさんとBさんが100回ゲームをしたところ、Aさんが60回勝ち、Bさんが40回勝った。このとき、AさんがBさんよりこのゲームが強いと言えるかを有意水準5%および1%で仮説検定する。
2025/7/23
1. 問題の内容
AさんとBさんが100回ゲームをしたところ、Aさんが60回勝ち、Bさんが40回勝った。このとき、AさんがBさんよりこのゲームが強いと言えるかを有意水準5%および1%で仮説検定する。
2. 解き方の手順
この問題は、二項分布における片側検定の問題として解くことができます。帰無仮説は「AさんとBさんの強さは同じ(勝つ確率はそれぞれ0.5)」、対立仮説は「Aさんの方がBさんより強い(Aさんの勝つ確率は0.5より大きい)」と設定します。
* 帰無仮説 : Aさんの勝つ確率
* 対立仮説 : Aさんの勝つ確率
Aさんの勝った回数 は二項分布 に従います。ここで であり、帰無仮説の下では となります。
検定統計量を計算します。Aさんが60回勝ったという結果が、帰無仮説のもとでどれくらい起こりにくいかを評価します。
二項分布の平均と標準偏差は次のようになります。
標準化された検定統計量 は次のようになります。
有意水準5%の場合、 値の棄却域は片側検定なので となります。有意水準1%の場合、 値の棄却域は となります。
3. 最終的な答え
* 有意水準5%の場合: 計算された は より大きいので、帰無仮説は棄却されます。したがって、AさんはBさんより強いと言えます。
* 有意水準1%の場合: 計算された は より小さいので、帰無仮説は棄却されません。したがって、AさんはBさんより強いとは言えません。
**結論:**
* 有意水準5%では、AさんはBさんより強いと言える。
* 有意水準1%では、AさんはBさんより強いとは言えない。