放物線 $y = \frac{1}{3}x^2$ 上の点A, Bと、y軸上の定点C(0, 4)で三角形ABCを作る。辺ABとy軸との交点をDとすると、Dの座標は(0, 1)であり、三角形ACDと三角形BCDの面積比は1:2である。 (1) 2点A, Bの座標を求めよ。 (2) 直線ABの方程式を求めよ。 (3) 点Dを通る直線$\ell$で三角形ABCを2つに分けるとき、その2つの図形の面積が等しくなるようにしたい。直線$\ell$とBCとの交点のx座標を求めよ。

幾何学放物線三角形面積座標平面直線の方程式
2025/7/24

1. 問題の内容

放物線 y=13x2y = \frac{1}{3}x^2 上の点A, Bと、y軸上の定点C(0, 4)で三角形ABCを作る。辺ABとy軸との交点をDとすると、Dの座標は(0, 1)であり、三角形ACDと三角形BCDの面積比は1:2である。
(1) 2点A, Bの座標を求めよ。
(2) 直線ABの方程式を求めよ。
(3) 点Dを通る直線\ellで三角形ABCを2つに分けるとき、その2つの図形の面積が等しくなるようにしたい。直線\ellとBCとの交点のx座標を求めよ。

2. 解き方の手順

(1) 点A, Bの座標を求める。
点A, Bは放物線 y=13x2y = \frac{1}{3}x^2 上の点なので、A(a,13a2)(a, \frac{1}{3}a^2), B(b,13b2)(b, \frac{1}{3}b^2) とおく。
直線ABの式を y=mx+ny = mx + n とおく。D(0, 1)を通るので、n=1n = 1。よって、直線ABの式は y=mx+1y = mx + 1
A, Bは直線AB上の点でもあるので、
13a2=ma+1\frac{1}{3}a^2 = ma + 1
13b2=mb+1\frac{1}{3}b^2 = mb + 1
これらは 13x2=mx+1 \frac{1}{3}x^2 = mx + 1 の2つの解がa, bである。
13x2mx1=0\frac{1}{3}x^2 - mx - 1 = 0
x23mx3=0x^2 - 3mx - 3 = 0
解と係数の関係より、a+b=3ma + b = 3m, ab=3ab = -3
ACD\triangle{ACD}BCD\triangle{BCD} の面積比が 1:2 であることから、線分CDを底辺としたとき、A, Bのx座標の絶対値の比が1:2になる。
つまり、a:b=1:2|a|: |b| = 1:2
b=2a|b| = 2|a|
b=±2ab = \pm 2a
(i) b=2ab = 2a のとき、a(2a)=3a(2a) = -3, 2a2=32a^2 = -3 これは不適。
(ii) b=2ab = -2a のとき、a(2a)=3a(-2a) = -3, 2a2=3-2a^2 = -3, a2=32a^2 = \frac{3}{2}, a=±32=±62a = \pm \sqrt{\frac{3}{2}} = \pm \frac{\sqrt{6}}{2}
Aはx座標が負なので、a=62a = -\frac{\sqrt{6}}{2}
b=2a=6b = -2a = \sqrt{6}
A(62,1364)=(62,12)(-\frac{\sqrt{6}}{2}, \frac{1}{3} \cdot \frac{6}{4}) = (-\frac{\sqrt{6}}{2}, \frac{1}{2})
B(6,136)=(6,2)(\sqrt{6}, \frac{1}{3} \cdot 6) = (\sqrt{6}, 2)
(2) 直線ABの方程式を求める。
a+b=3ma+b = 3m より、3m=662=623m = \sqrt{6} - \frac{\sqrt{6}}{2} = \frac{\sqrt{6}}{2}
m=66m = \frac{\sqrt{6}}{6}
直線ABの式は y=66x+1y = \frac{\sqrt{6}}{6}x + 1
(3) 点Dを通る直線\ellABC\triangle{ABC}の面積を二等分する。直線\ellとBCの交点をEとする。DBC=23ABC\triangle{DBC} = \frac{2}{3}\triangle{ABC}より、四角形ADCEとDBE\triangle{DBE}の面積が等しい。DBE=12ABC\triangle{DBE} = \frac{1}{2}\triangle{ABC}.
BCBCの式は、y=2460(x0)+4=26x+4=63x+4y = \frac{2-4}{\sqrt{6}-0}(x-0)+4 = -\frac{2}{\sqrt{6}}x + 4 = -\frac{\sqrt{6}}{3}x+4
D(0,1)を通る直線\elly=px+1y = px+1とおける。
直線\ellと直線BCBCの交点EEの座標を求める。
px+1=63x+4px+1 = -\frac{\sqrt{6}}{3}x+4
(p+63)x=3(p+\frac{\sqrt{6}}{3})x = 3
x=3p+63=93p+6x = \frac{3}{p+\frac{\sqrt{6}}{3}} = \frac{9}{3p+\sqrt{6}}
E(93p+6,p(93p+6)+1)E(\frac{9}{3p+\sqrt{6}}, p(\frac{9}{3p+\sqrt{6}})+1)
ABC\triangle ABC の面積は 12×(41)×(6+62)=32×362=964\frac{1}{2} \times (4-1) \times (\sqrt{6} + \frac{\sqrt{6}}{2}) = \frac{3}{2} \times \frac{3\sqrt{6}}{2} = \frac{9\sqrt{6}}{4}
DBE=12×964=968\triangle DBE = \frac{1}{2} \times \frac{9\sqrt{6}}{4} = \frac{9\sqrt{6}}{8}
DBE=12×(41)×BE×sinθ\triangle DBE = \frac{1}{2} \times (4-1) \times BE\times \sin \theta (BCとy軸がなす角をθ\thetaとする)

3. 最終的な答え

(1) A(62,12)(-\frac{\sqrt{6}}{2}, \frac{1}{2}), B(6,2)(\sqrt{6}, 2)
(2) y=66x+1y = \frac{\sqrt{6}}{6}x + 1
(3) 322\frac{3\sqrt{2}}{2}

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