与えられた無向グラフ $G(V, E)$ について、以下の問いに答えます。 (1) グラフ $G(V, E)$ を示します。 (2) グラフ $G(V, E)$ の隣接行列 $A$ を求めます。 (3) グラフ $G(V, E)$ において、長さ2の $P_3$-$P_2$ 歩道の数を求めます。

離散数学グラフ理論隣接行列グラフ歩道
2025/7/24

1. 問題の内容

与えられた無向グラフ G(V,E)G(V, E) について、以下の問いに答えます。
(1) グラフ G(V,E)G(V, E) を示します。
(2) グラフ G(V,E)G(V, E) の隣接行列 AA を求めます。
(3) グラフ G(V,E)G(V, E) において、長さ2の P3P_3-P2P_2 歩道の数を求めます。

2. 解き方の手順

(1) グラフ G(V,E)G(V, E) の図示
頂点集合 V={P1,P2,P3,P4,P5}V = \{P_1, P_2, P_3, P_4, P_5\} と辺集合 E={(P1,P3),(P2,P4),(P2,P3),(P3,P4),(P4,P5)}E = \{(P_1, P_3), (P_2, P_4), (P_2, P_3), (P_3, P_4), (P_4, P_5)\} をもとにグラフを図示します。それぞれの頂点を点として描き、辺集合にある頂点間を線で結びます。
(2) 隣接行列 AA の算出
隣接行列 AA は、グラフの頂点間の隣接関係を示す正方行列です。nn 個の頂点を持つグラフの場合、n×nn \times n の行列になります。行列の (i,j)(i, j) 成分 AijA_{ij} は、頂点 PiP_i と頂点 PjP_j が隣接している場合に 1、隣接していない場合に 0 となります。無向グラフの場合、隣接行列は対称行列になります。
この問題の場合、V={P1,P2,P3,P4,P5}V = \{P_1, P_2, P_3, P_4, P_5\} なので、隣接行列 AA5×55 \times 5 の行列となります。
辺集合 E={(P1,P3),(P2,P4),(P2,P3),(P3,P4),(P4,P5)}E = \{(P_1, P_3), (P_2, P_4), (P_2, P_3), (P_3, P_4), (P_4, P_5)\} を基に、隣接行列 AA の各成分を決定します。
A13=A31=1A_{13} = A_{31} = 1, A24=A42=1A_{24} = A_{42} = 1, A23=A32=1A_{23} = A_{32} = 1, A34=A43=1A_{34} = A_{43} = 1, A45=A54=1A_{45} = A_{54} = 1
他の成分は全て 0 となります。
(3) 長さ2の P3P_3-P2P_2 歩道の数の算出
長さ2の P3P_3-P2P_2 歩道は、頂点 P3P_3 から始まり、2つの辺を通って頂点 P2P_2 に到達する経路です。
P3P_3 から到達できる頂点とその経路は以下の通りです。
- P1P_1 : (P3,P1)(P_3, P_1)
- P2P_2 : (P3,P2)(P_3, P_2)
- P4P_4 : (P3,P4)(P_3, P_4)
次に、P1P_1, P2P_2, P4P_4からP2P_2に到達できるか確認します。
- P1P_1 から P2P_2 へ直接到達することはできません。
- P2P_2 から P2P_2 へは到達できません。
- P4P_4 から P2P_2 へは (P4,P2)(P_4, P_2) を通って到達できます。
したがって、長さ2の P3P_3-P2P_2 歩道は P3P4P2P_3 \rightarrow P_4 \rightarrow P_2 のみです。
歩道の数は1つです。

3. 最終的な答え

(1) グラフ G(V,E)G(V, E) は、頂点 P1,P2,P3,P4,P5P_1, P_2, P_3, P_4, P_5 と辺 (P1,P3),(P2,P4),(P2,P3),(P3,P4),(P4,P5)(P_1, P_3), (P_2, P_4), (P_2, P_3), (P_3, P_4), (P_4, P_5) を持つグラフです。 (図示は省略します)
(2) 隣接行列 AA は以下の通りです。
$A = \begin{pmatrix}
0 & 0 & 1 & 0 & 0 \\
0 & 0 & 1 & 1 & 0 \\
1 & 1 & 0 & 1 & 0 \\
0 & 1 & 1 & 0 & 1 \\
0 & 0 & 0 & 1 & 0
\end{pmatrix}$
(3) 長さ2の P3P_3-P2P_2 歩道の数は 1 です。

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