正方行列 $A$, $B$と任意の数 $k$, $l$に対して、以下のことを証明する。 (1) $A$, $B$ が対称行列ならば、$kA+lB$ も対称行列である。 (2) $A$, $B$ が交代行列ならば、$kA+lB$ も交代行列である。

代数学線形代数行列対称行列交代行列行列の性質証明
2025/7/24

1. 問題の内容

正方行列 AA, BBと任意の数 kk, llに対して、以下のことを証明する。
(1) AA, BB が対称行列ならば、kA+lBkA+lB も対称行列である。
(2) AA, BB が交代行列ならば、kA+lBkA+lB も交代行列である。

2. 解き方の手順

(1) AABBが対称行列であるとき、AT=AA^T = AかつBT=BB^T = Bが成り立つ。
ここで(kA+lB)T(kA+lB)^Tを計算すると、
(kA+lB)T=(kA)T+(lB)T=kAT+lBT(kA+lB)^T = (kA)^T + (lB)^T = kA^T + lB^T
AT=AA^T = AかつBT=BB^T = Bより、
kAT+lBT=kA+lBkA^T + lB^T = kA + lB
したがって、
(kA+lB)T=kA+lB(kA+lB)^T = kA + lB
よって、kA+lBkA+lBは対称行列である。
(2) AABBが交代行列であるとき、AT=AA^T = -AかつBT=BB^T = -Bが成り立つ。
ここで(kA+lB)T(kA+lB)^Tを計算すると、
(kA+lB)T=(kA)T+(lB)T=kAT+lBT(kA+lB)^T = (kA)^T + (lB)^T = kA^T + lB^T
AT=AA^T = -AかつBT=BB^T = -Bより、
kAT+lBT=k(A)+l(B)=kAlB=(kA+lB)kA^T + lB^T = k(-A) + l(-B) = -kA - lB = -(kA+lB)
したがって、
(kA+lB)T=(kA+lB)(kA+lB)^T = -(kA+lB)
よって、kA+lBkA+lBは交代行列である。

3. 最終的な答え

(1) A,BA, B が対称行列ならば、kA+lBkA+lBも対称行列である。
(2) A,BA, B が交代行列ならば、kA+lBkA+lBも交代行列である。

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