Q高校の図書委員長と校長先生がそれぞれ、Q高校の生徒を対象に読書に関する調査を行った。校長先生の調査では、生徒全体の母集団から無作為に抽出した生徒を対象とし、全く読書をしなかった生徒の数は36人であった。図書委員長の調査では、生徒全体の母集団から100人の生徒を無作為に抽出した。その調査における、全く読書をしなかった生徒の数を $n$ とする。母集団は同じであり、1週間の読書時間の母標準偏差は150とする。図書委員長の調査結果による母平均$m$に対する信頼度95%の信頼区間を$D_1 \le m \le D_2$、校長先生が行った調査結果による母平均$m$に対する信頼度95%の信頼区間を$C_1 \le m \le C_2$とする。このとき、選択肢の中から正しいものを選ぶ。また、$\セ$に入るものを選択肢から選ぶ。
2025/7/24
1. 問題の内容
Q高校の図書委員長と校長先生がそれぞれ、Q高校の生徒を対象に読書に関する調査を行った。校長先生の調査では、生徒全体の母集団から無作為に抽出した生徒を対象とし、全く読書をしなかった生徒の数は36人であった。図書委員長の調査では、生徒全体の母集団から100人の生徒を無作為に抽出した。その調査における、全く読書をしなかった生徒の数を とする。母集団は同じであり、1週間の読書時間の母標準偏差は150とする。図書委員長の調査結果による母平均に対する信頼度95%の信頼区間を、校長先生が行った調査結果による母平均に対する信頼度95%の信頼区間をとする。このとき、選択肢の中から正しいものを選ぶ。また、に入るものを選択肢から選ぶ。
2. 解き方の手順
まず、を求める。校長先生の調査では、生徒全体の母集団から抽出した生徒における読書しなかった生徒数は36人である。は100人の生徒を対象とした図書委員長の調査における、全く読書をしなかった生徒の数である。したがって、と36との大小はわからない。よって、には③が入る。
次に、正しい選択肢を選ぶ。
* 選択肢0: と が必ず成り立つ。
これは必ずしも成り立たない。なぜなら、標本が異なるため、標本平均と標準誤差が異なる可能性があるからである。
* 選択肢1: または のどちらか一方のみが必ず成り立つ。
これも必ずしも成り立たない。区間の位置関係は標本によって変動する。
* 選択肢2: または となる場合もある。
これは正しい。標本平均が大きく異なれば、信頼区間が重ならない場合も起こり得る。
* 選択肢3: が必ず成り立つ。
これは必ずしも成り立たない。信頼区間の幅は標本サイズと標準偏差に依存する。校長先生の調査では標本サイズの情報がない。図書委員長の調査の標本サイズが100であることと、母標準偏差が共通であることだけが分かっている。
* 選択肢4: が必ず成り立つ。
これは必ずしも成り立たない。信頼区間の幅は標本によって変動する。
* 選択肢5: が必ず成り立つ。
これは正しい。信頼区間の幅は、 で与えられる。ここで、は母標準偏差、nは標本サイズである。校長先生の調査における標本サイズは不明であるが、 は、 で与えられ、 は で与えられる。校長先生の調査の標本サイズをNとする。N>100の場合、が成り立ち、N<100の場合、が成り立つ。しかし、本問題では母集団を同じとしていることから、校長先生の標本サイズは図書委員長のものより大きいとは考えにくいため、が成り立つ。
正しい選択肢は2と5である。
3. 最終的な答え
: 3
と : 2と5