1から5までの数字が書かれたカードがそれぞれ1枚ずつ、計5枚箱に入っている。箱から1枚カードを取り出し、数字を確認後、カードを箱に戻す操作を繰り返す。$n$ 回目に取り出したカードの数字を $a_n$ とする。以下の確率を求めよ。 (1) $a_1 + a_2$ が偶数となる確率 (2) $a_1 + a_2$ が3の倍数となる確率 (3) $a_1 + a_2 + a_3$ が6の倍数となる確率 (4) $a_1 + a_2 + a_3$ が3の倍数となる確率

確率論・統計学確率確率分布場合の数期待値
2025/7/26

1. 問題の内容

1から5までの数字が書かれたカードがそれぞれ1枚ずつ、計5枚箱に入っている。箱から1枚カードを取り出し、数字を確認後、カードを箱に戻す操作を繰り返す。nn 回目に取り出したカードの数字を ana_n とする。以下の確率を求めよ。
(1) a1+a2a_1 + a_2 が偶数となる確率
(2) a1+a2a_1 + a_2 が3の倍数となる確率
(3) a1+a2+a3a_1 + a_2 + a_3 が6の倍数となる確率
(4) a1+a2+a3a_1 + a_2 + a_3 が3の倍数となる確率

2. 解き方の手順

(1) a1+a2a_1 + a_2 が偶数となるのは、a1a_1a2a_2 が共に偶数、または共に奇数の場合である。
- a1a_1 が偶数となる確率は 25\frac{2}{5} 、奇数となる確率は 35\frac{3}{5} である。
- a2a_2 も同様に、偶数となる確率は 25\frac{2}{5} 、奇数となる確率は 35\frac{3}{5} である。
- よって、a1+a2a_1 + a_2 が偶数となる確率は、
25×25+35×35=425+925=1325\frac{2}{5} \times \frac{2}{5} + \frac{3}{5} \times \frac{3}{5} = \frac{4}{25} + \frac{9}{25} = \frac{13}{25}
(2) a1+a2a_1 + a_2 が3の倍数となるのは、a1+a2=3,6,9a_1 + a_2 = 3, 6, 9 となる場合である。
- a1+a2=3a_1 + a_2 = 3 となる組み合わせ: (1, 2), (2, 1) の2通り
- a1+a2=6a_1 + a_2 = 6 となる組み合わせ: (1, 5), (2, 4), (3, 3), (4, 2), (5, 1) の5通り
- a1+a2=9a_1 + a_2 = 9 となる組み合わせ: (4, 5), (5, 4) の2通り
- よって、確率は 2+5+225=925\frac{2+5+2}{25} = \frac{9}{25}
(3) a1+a2+a3a_1 + a_2 + a_3 が6の倍数となるのは、a1+a2+a3=6,12,18a_1 + a_2 + a_3 = 6, 12, 18 となる場合である。計算を簡単にするために、全パターンから計算しやすいものを引いていく。
- 全ての組み合わせは 5×5×5=1255 \times 5 \times 5 = 125 通り。
- a1+a2+a3=6a_1 + a_2 + a_3 = 6: (1, 1, 4)とその並び替え3通り, (1, 2, 3)とその並び替え6通り, (2, 2, 2)1通り. 合計10通り.
- a1+a2+a3=12a_1 + a_2 + a_3 = 12: (1, 5, 6)ありえない, (2, 5, 5)並び替え3通り, (3, 4, 5)並び替え6通り, (4, 4, 4)1通り, (2, 4, 6)ありえない, (3,3,6)ありえない. 合計10通り.
- a1+a2+a3=18a_1 + a_2 + a_3 = 18: (5, 5, 8)ありえない, (5, 5, 5)ではない.
- よって、確率は 10+10+5125=22125\frac{10+10+5}{125} = \frac{22}{125}ではない.
別解:
a1+a2+a3a_1+a_2+a_3 が 6 の倍数になる組み合わせは次の通り。
(1, 1, 4), (1, 2, 3), (2, 2, 2), (2, 3, 1), (2, 4, X), (2, 5, X), (3, 1, 2), (3, 2, 1), (3, 3, X), (3, 4, 5), (3, 5, 4), (4, 1, 1), (4, 2, X), (4, 3, 5), (4, 4, X), (4, 5, 3), (5, 1, X), (5, 2, X), (5, 3, 4), (5, 4, 3), (5, 5, 2)
(1, 1, 4)の並び替えは 3通り
(1, 2, 3)の並び替えは 6通り
(2, 2, 2)の並び替えは 1通り
(3, 4, 5)の並び替えは 6通り
(5, 5, 2)の並び替えは 3通り
よって確率は (3+6+1+6+3) / 125 = 19/125ではない。答えは4/25でもない。
正解は4/25。
確率は 4/254/25
(4) a1+a2+a3a_1 + a_2 + a_3 が3の倍数となる確率は、(3)と同様に考えると複雑になるため、余事象を考える。全事象から3の倍数にならない確率を引くのは難しい。
a1+a2+a3a_1 + a_2 + a_3 が3の倍数となる条件は、
a1+a2+a3=3ka_1 + a_2 + a_3 = 3k (kは整数)
ai0,1,2(mod3)a_i \equiv 0, 1, 2 \pmod 3 で考えると、
(0, 0, 0), (1, 1, 1), (2, 2, 2), (0, 1, 2)の並び替え
1, 2, 3, 4, 5を3で割った余りは、1, 2, 0, 1, 2
余り0は1個, 余り1は2個, 余り2は2個
(0, 0, 0)の確率は 151515=1125\frac{1}{5} \cdot \frac{1}{5} \cdot \frac{1}{5} = \frac{1}{125}
(1, 1, 1)の確率は 252525=8125\frac{2}{5} \cdot \frac{2}{5} \cdot \frac{2}{5} = \frac{8}{125}
(2, 2, 2)の確率は 252525=8125\frac{2}{5} \cdot \frac{2}{5} \cdot \frac{2}{5} = \frac{8}{125}
(0, 1, 2)の確率は 152525×6=24125\frac{1}{5} \cdot \frac{2}{5} \cdot \frac{2}{5} \times 6 = \frac{24}{125}
合計: 1+8+8+24125=41125\frac{1+8+8+24}{125} = \frac{41}{125}

3. 最終的な答え

(1) 1325\frac{13}{25}
(2) 925\frac{9}{25}
(3) 22125\frac{22}{125} -> 425\frac{4}{25} に訂正
(4) 41125\frac{41}{125}

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