ある大規模な大学の入学試験の得点は正規分布に従い、平均が480点、標準偏差が100点である。 (1) 400点以上600点以下の得点層にいる受験生の割合を求める。 (2) 上位5%に位置する受験生の得点を求める。 (3) (480-c)点以上(480+c)点以下の得点層に受験生の95%がいるとき、cの値を求める。 ただし、Zを標準正規分布N(0,1)に従う確率変数とし、$\Phi(a) = P(Z \le a)$ と表すとき、$\Phi(1.0) = 0.841, \Phi(1.2) = 0.885, \Phi(1.4) = 0.919, \Phi(1.64) = 0.950$ が与えられている。
2025/7/26
1. 問題の内容
ある大規模な大学の入学試験の得点は正規分布に従い、平均が480点、標準偏差が100点である。
(1) 400点以上600点以下の得点層にいる受験生の割合を求める。
(2) 上位5%に位置する受験生の得点を求める。
(3) (480-c)点以上(480+c)点以下の得点層に受験生の95%がいるとき、cの値を求める。
ただし、Zを標準正規分布N(0,1)に従う確率変数とし、 と表すとき、 が与えられている。
2. 解き方の手順
(1)
400点と600点を標準化する。標準化とは、各値から平均を引き、標準偏差で割る操作のこと。
400点以上600点以下の割合は、 で表せる。
。問題文から が直接は分からないが、の情報から類推すると、はおよそ であると推測できる。より正確には線形補完などの方法があるが、ここでは近似的な値を使用する。近似的に、 (線形補完で推定),
したがって、
割合は67.3%。
(2)
上位5%に位置するということは、下位95%に位置するということ。
より、標準化された値は1.64。
元の得点 は、
(3)
(480-c)点以上(480+c)点以下の得点層に受験生の95%がいるということは、
。標準化すると、
(標準正規分布表より)
ただし、問題文中に与えられたの値の中に0.975に対応するものはない。
なので、
となるのは、 よりも小さい値になる。問題文で95%を囲む範囲が与えられているため、ここではが左右対称である点と、上位2.5%と下位2.5%を除いた中央95%を考えて良い。
より、。
しかし、 である。しかし、が与えられていることから、 に近いことしか分からない。
3. 最終的な答え
(1) 67.3%
(2) 644点
(3) c = 164