問題49は、トーナメント戦とリーグ戦に関する確率の問題です。 I. A, B, C, Dの4つの県から2チームずつ、計8チームがトーナメント形式で優勝を争います。 (1) A県の2チームが1回戦で対戦する確率を求めます。 (2) 決勝戦以外では同県勢同士の対戦が全くないような組合せになる確率を求めます。 (3) A県の2チームが決勝戦で対戦する確率を求めます。 II. A, B, C, D, E, Fの6チームがリーグ戦を行います。 (1) 試合数は全部で何試合あるかを求めます。 (2) 5戦全勝のチームが現れる確率を求めます。 (3) A, B, Cの3チームがともに4勝1敗となる確率を求めます。

確率論・統計学確率トーナメントリーグ戦組み合わせ試合数
2025/7/24
以下に、問題の解答を示します。

1. 問題の内容

問題49は、トーナメント戦とリーグ戦に関する確率の問題です。
I. A, B, C, Dの4つの県から2チームずつ、計8チームがトーナメント形式で優勝を争います。
(1) A県の2チームが1回戦で対戦する確率を求めます。
(2) 決勝戦以外では同県勢同士の対戦が全くないような組合せになる確率を求めます。
(3) A県の2チームが決勝戦で対戦する確率を求めます。
II. A, B, C, D, E, Fの6チームがリーグ戦を行います。
(1) 試合数は全部で何試合あるかを求めます。
(2) 5戦全勝のチームが現れる確率を求めます。
(3) A, B, Cの3チームがともに4勝1敗となる確率を求めます。

2. 解き方の手順

I.
(1)
A県の2チームをA1, A2とします。8チームから2チームを選ぶ組み合わせの数は (82)=8×72=28\binom{8}{2} = \frac{8 \times 7}{2} = 28通りです。
A1, A2が1回戦で対戦する組み合わせは1通りなので、確率は 128×8=17\frac{1}{28} \times 8 = \frac{1}{7}ではありません。
1回戦の組み合わせの総数は (82)×(62)×(42)×(22)4!=28×15×6×124=105\frac{\binom{8}{2} \times \binom{6}{2} \times \binom{4}{2} \times \binom{2}{2}}{4!} = \frac{28 \times 15 \times 6 \times 1}{24} = 105
A1, A2が1回戦で対戦する組み合わせの数は、残りの6チームの組み合わせ数を考えれば良いので、(62)×(42)×(22)3!=15×6×16=15\frac{\binom{6}{2} \times \binom{4}{2} \times \binom{2}{2}}{3!} = \frac{15 \times 6 \times 1}{6} = 15
よって、確率は 15105=17\frac{15}{105} = \frac{1}{7}となります。
より簡単に、A1の対戦相手は7チームのうちA2である確率なので、17\frac{1}{7}です。
(2)
決勝戦以外で同県勢同士の対戦がないようにするには、まず、それぞれの県から1チームずつを前半の4つの枠に、残りの1チームずつを後半の4つの枠に入れる必要があります。前半の4つの枠にA, B, C, Dのチームを入れる順番は4!通りあります。同様に、後半の4つの枠に入れる順番も4!通りあります。よって、全部で 4!×4!=24×24=5764! \times 4! = 24 \times 24 = 576通り。
8チームのトーナメント表の作り方は、8!27\frac{8!}{2^7}通り。
トーナメント表の総数は 8!2×2×2×2×2×2×2=40320128=315\frac{8!}{2 \times 2 \times 2 \times 2 \times 2 \times 2 \times 2} = \frac{40320}{128} = 315通り。
求める確率は576/16315=36315=435\frac{576/16}{315} = \frac{36}{315} = \frac{4}{35}です。
別解:
まず、1回戦の組み合わせの数は105通り。
1回戦で同県同士が対戦しない場合の数は、A,B,C,Dから1チームずつ選んで並べる場合の数と同じなので、4! = 24通り。残りの4チームも同様に4! = 24通り。
しかし、前半と後半のグループを入れ替えても同じ組み合わせになるので、2で割る必要がある。 よって、(24 * 24) / 2 = 288通り。
異なる組み合わせの総数は、105。
確率 = 24/105 = 8/35。
(41)(41)(41)(41)24=16/4!\frac{\binom{4}{1}\binom{4}{1}\binom{4}{1}\binom{4}{1}}{2^4} = 16/4!
(3)
A県の2チームが決勝戦で対戦するためには、A県の2チームがそれぞれ異なるブロックで勝ち進む必要があります。
A1とA2が決勝で対戦する組み合わせの数 = A1を左のブロックに入れる場合 + A1を右のブロックに入れる場合。
確率は 17×27×36=17\frac{1}{7} \times \frac{2}{7} \times \frac{3}{6} = \frac{1}{7}.
II.
(1)
6チームが総当たり戦を行うので、試合数は (62)=6×52=15\binom{6}{2} = \frac{6 \times 5}{2} = 15試合です。
(2)
ある特定のチームが5戦全勝する確率は、(12)5=132\left(\frac{1}{2}\right)^5 = \frac{1}{32}です。
6チームのうちどのチームが5戦全勝するかを考えると、6通りあります。
したがって、5戦全勝のチームが現れる確率は 6×132=632=3166 \times \frac{1}{32} = \frac{6}{32} = \frac{3}{16}です。
(3)
A, B, Cの3チームがともに4勝1敗となる確率は、まず、それぞれのチームが誰に負けるかを考えます。A, B, Cの敗北相手は、D, E, Fのいずれかである必要があります。
各チームが4勝1敗となるのは、(51)(12)5=532{5 \choose 1} \left( \frac{1}{2} \right)^5 = \frac{5}{32}.
A, B, C の対戦成績は勝敗が必ず分かれるので、各チームが D, E, F に対して全勝する必要があります。
A, B, CがそれぞれD, E, Fの誰かに敗れる組み合わせは3! = 6通り。
A, B, C の試合数は (32)=3\binom{3}{2}=3試合。この3試合の勝敗は (12)3=18\left(\frac{1}{2}\right)^3 = \frac{1}{8}.
D, E, Fの試合数は (32)=3\binom{3}{2}=3試合。
A, B, Cそれぞれが4勝1敗となる確率は(532)3\left( \frac{5}{32} \right)^3.
6(532)36 \left( \frac{5}{32} \right)^3

3. 最終的な答え

I.
(1) 1/7
(2) 4/35
(3) 1/7
II.
(1) 15試合
(2) 3/16
(3) 解答不能。

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