行列式の計算には、色々な方法がありますが、ここでは行や列に関する操作を用いて、計算を簡単にする方法を試みます。例えば、1行目を基準にして他の行を操作することで、0を増やせます。
まず、3行目から1行目の2倍を引きます。また4行目に1行目を足します。
A′=3−200−14−3621−601−10−4 次に、1列目を基準にして他の列を操作します。
計算を簡単にするため、(1,1)成分を1にするため、1行目を3で割る代わりに、第1列で展開する事にします。
∣A∣=34−361−60−10−4−(−2)−1−362−6010−4+6−1462101−1−4−3−14−321−61−10 3次の行列式をそれぞれ計算します。
4−361−60−10−4=4(24−0)−1(12−0)−1(0−(−36))=96−12−36=48 −1−362−6010−4=−1(24−0)−2(12−0)+1(0−(−36))=−24−24+36=−12 −1462101−1−4=−1(−4−0)−2(−16−(−6))+1(0−6)=4+20−6=18 −14−321−61−10=−1(0−6)−2(0−3)+1(−24−(−3))=6+6−21=−9 ∣A∣=3(48)+2(−12)+6(18)−3(−9)=144−24+108+27=255 (2) 逆行列 A−1 の (3,4) 成分の計算 逆行列の (i,j) 成分は、Aij−1=∣A∣1Cji で与えられます。ここで、Cji は A の (j,i) 余因子です。したがって、A−1 の (3,4) 成分は A34−1=∣A∣1C43 となります。C43 は、行列 A から4行目と3列目を取り除いた3次正方行列の行列式に (−1)(4+3) をかけたものです。 C43=(−1)4+33−26−14−51−12=−3−26−14−51−12 3−26−14−51−12=3(8−5)−(−1)(−4−(−6))+1(10−24)=9+2−14=−3 C43=−(−3)=3 A34−1=∣A∣1C43=2553=851