広義積分 $\int_{0}^{1} \frac{x}{\sqrt{1-x}} dx$ の値を求める問題です。

解析学広義積分置換積分定積分極限
2025/7/25

1. 問題の内容

広義積分 01x1xdx\int_{0}^{1} \frac{x}{\sqrt{1-x}} dx の値を求める問題です。

2. 解き方の手順

広義積分なので、まず積分範囲の上端を tt に置き換えて積分を計算し、t1t \to 1 の極限を考えます。
まず、不定積分を計算するために、置換積分を行います。
u=1xu = 1 - x と置くと、x=1ux = 1 - udx=dudx = -du となります。
積分範囲は、x=0x=0 のとき u=1u=1x=1x=1 のとき u=0u=0 なので、
x1xdx=1uu(du)=u1udu=(u1/2u1/2)du\int \frac{x}{\sqrt{1-x}} dx = \int \frac{1-u}{\sqrt{u}} (-du) = \int \frac{u-1}{\sqrt{u}} du = \int (u^{1/2} - u^{-1/2}) du
この積分は、
(u1/2u1/2)du=23u3/22u1/2+C=23(1x)3/22(1x)1/2+C\int (u^{1/2} - u^{-1/2}) du = \frac{2}{3}u^{3/2} - 2u^{1/2} + C = \frac{2}{3}(1-x)^{3/2} - 2(1-x)^{1/2} + C
となります。
次に、定積分を計算します。
0tx1xdx=[23(1x)3/22(1x)1/2]0t=(23(1t)3/22(1t)1/2)(232)\int_{0}^{t} \frac{x}{\sqrt{1-x}} dx = \left[ \frac{2}{3}(1-x)^{3/2} - 2(1-x)^{1/2} \right]_{0}^{t} = \left( \frac{2}{3}(1-t)^{3/2} - 2(1-t)^{1/2} \right) - \left( \frac{2}{3} - 2 \right)
=23(1t)3/22(1t)1/223+2=23(1t)3/22(1t)1/2+43= \frac{2}{3}(1-t)^{3/2} - 2(1-t)^{1/2} - \frac{2}{3} + 2 = \frac{2}{3}(1-t)^{3/2} - 2(1-t)^{1/2} + \frac{4}{3}
最後に、t1t \to 1 の極限を計算します。
limt1(23(1t)3/22(1t)1/2+43)=00+43=43\lim_{t \to 1} \left( \frac{2}{3}(1-t)^{3/2} - 2(1-t)^{1/2} + \frac{4}{3} \right) = 0 - 0 + \frac{4}{3} = \frac{4}{3}

3. 最終的な答え

43\frac{4}{3}

「解析学」の関連問題

関数 $f(x) = \frac{(\sqrt{x}-1)^2}{x}$ の導関数を求めよ。

導関数微分関数の微分
2025/7/25

導関数の定義に従って関数 $f(x) = \frac{1}{x+1}$ を微分する。

微分導関数極限関数の微分
2025/7/25

関数 $f(x) = \sqrt{2x+1}$ の $x=1$ における微分係数を、微分係数の定義に従って求める問題です。

微分係数関数の微分極限有理化
2025/7/25

楕円 $\frac{x^2}{a^2} + \frac{y^2}{b^2} = 1$ 上を運動する点 $P(x, y)$ について、以下の問いに答える。ただし、$a > 0, b > 0$ は定数とす...

楕円微分速度加速度時間微分
2025/7/25

与えられた積分 $\int e^{2x} \sin{3x} dx$ を計算します。

積分部分積分指数関数三角関数
2025/7/25

与えられた4つの関数について、その増減を調べ、グラフの概形を把握する。 (1) $y = \frac{1}{x^2 + 4}$ (2) $y = x\sqrt{3-x}$ (3) $y = (x+1)...

関数の増減導関数増減表極値グラフ
2025/7/25

問題は、与えられた関数の増減、最大値・最小値、第2次導関数、グラフの概形、極値と変曲点、微分、$x$の値が1から0.02だけ増加したときの関数値の変化量を微分を用いて近似的に求める、という様々なタイプ...

微分増減最大値最小値グラフ導関数近似
2025/7/25

次の極限を求めます。 $\lim_{x \to 0} \frac{(2+x)^3 - (2-x)^3}{x}$

極限関数の極限式の展開多項式
2025/7/25

不定積分 $\int \frac{dx}{\sqrt{x-x^2}}$ を次の二つの方法で計算し、結果を比較する問題です。 (i) $x-x^2 = \frac{1}{4} - (x-\frac{1}...

不定積分置換積分逆正弦関数逆正接関数積分計算
2025/7/25

$\lim_{x \to 0} \frac{(2+x)^3 - (2-x)^3}{x}$ を計算します。

極限微積分関数の極限展開
2025/7/25