(a) ロケットの質量 m(t) の導出 ロケットは毎秒質量 M のガスを噴射するので、時刻 t におけるロケットの質量 m(t) は、初期質量 m0 から Mt を引いたものになります。 m(t)=m0−Mt (b) ロケットの速度 v についての運動方程式の導出 運動方程式は、ロケットに働く力(重力)と、ガス噴射による推力によって記述されます。
外力がない場合のロケットの運動方程式を参考にすると、今回は重力が働いているため、以下のような運動方程式が立てられます。
m(t)dtdv=udtdm−m(t)g ここで、m(t)=m0−Mt であり、dtdm=−M です。 したがって、運動方程式は次のようになります。
(m0−Mt)dtdv=−uM−(m0−Mt)g (c) 運動方程式を解き、v(t) を求める 上記の方程式を解くために、変形します。
dtdv=m0−Mt−uM−g ∫dtdvdt=∫(m0−Mt−uM−g)dt v(t)=∫m0−Mt−uMdt−∫gdt ここで、∫m0−Mt−uMdt=uln(m0−Mt)+C1 であり、∫gdt=gt+C2 です。 したがって、
v(t)=uln(m0−Mt)−gt+C 初期条件 v(0)=0 を用いると、 0=uln(m0)+C C=−uln(m0) よって、
v(t)=uln(m0−Mt)−gt−uln(m0)=uln(m0m0−Mt)−gt (d) v(t) を1回積分し、y(t) を求める y(t)=∫v(t)dt=∫[uln(m0m0−Mt)−gt]dt ここで、
∫ln(m0−Mt)dt=−M(m0−Mt)ln(m0−Mt)+t+C したがって、
∫uln(m0m0−Mt)dt=m0u∫ln(m0−Mt)dt=m0u[−M(m0−Mt)ln(m0−Mt)+t]+C ∫gtdt=21gt2+C y(t)=u∫ln(m0m0−Mt)dt−21gt2+C y(t)=−Mu(m0−Mt)ln(m0m0−Mt)+um0Mt−21gt2+C 初期条件 y(0)=0 より、C=0 であるから、 y(t)=−Mu(m0−Mt)ln(m0m0−Mt)+um0Mt−21gt2